南(スーダン)から北(朝鮮)へ? 米国務長官来日のワケ | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

ブログの説明を入力します。

 3月1日から4月末まで、2カ月にわたって米韓合同軍事演習「フォール・イーグル」が開始されています。兵力は過去最大規模の31万7千人とのこと。原子力空母カール・ビンソンが初参加し、横須賀のロナルド・レーガンと合わせ空母2打撃群態勢。さらにグアム配備の戦略爆撃機B1B、沖縄・嘉手納基地配備のF22ステルス戦闘機、岩国基地配備の最新鋭F35Bステルス戦闘機も初投入。「演習」ねえ・・・もはや気分は戦争?

 

 13日からは北朝鮮の核・ミサイル基地への先制攻撃とキムジョンウン(金正恩)政権の転覆=「斬首作戦」をも狙った「作戦計画5015」の演習も。韓国への配備が開始されたTHAAD(高高度迎撃ミサイルシステム)の使用も射程のようです。

 

 これに対し、北朝鮮側も、まんまと挑発に引き出され6日にはミサイルを発射し、在日米軍基地を標的に想定したと発表しています。

 

 そんな状況下で、政府は南スーダンの自衛隊を突如撤退と発表(3/10)。何故、このタイミング?様々な憶測が飛び交っていますが、「防衛」の矛先の重点が南スーダンから朝鮮有事に向かっている、という見方もあります。

 

 穿った見方でしょうか? しかし、実際、「北朝鮮情勢を緊急に協議するため」アメリカのティラーソン国務長官は日本や韓国のアジアを訪問し、北朝鮮の核を視野に「新アプローチ」の必要性(3/15)を強調しています。「新アプローチ」ってねえ・・・。

 

 韓国では大統領が罷免され、日本でも防衛大臣も、首相も吹っ飛びそうな状況下、つまり、各国政府がグラグラの危機を軍事的に「リバランス」を図るべく、アジアの覇権を目指して米国政府が軍事的主動力を発揮すべく、自衛隊の注力も極東に集めるよう統制し始めた・・・ってことはないでしょうかね。考えすぎでしょうか。

 

 あくまでも、この間の事実報道を順番に並べて見た、いわば弁護士がよくやる時系列による整理、ではあります。朝鮮半島有事など全く望んでいませんが、この一連の米韓合同軍事演習開始(3/1)→南スーダンから自衛隊撤収発表(3/10)→ティラーソン氏来日(3/15)、みたいな流れに不気味な戦争の足音を感じるのは私だけではないと思います。