私たちにとって「戦前」と言われる時代は、どうだったのでしょう。戦争に関する情報はきちんと報道されていたのでしょうか。
そんなことはないですよね。きっと、報道管制がひかれ、さらに治安維持法で体制批判の勢力は弾圧され、「挙国一致」「国家総動員」の体制に持って行かれたのでしょう、やれやれ、やだやだ、そんな時代じゃなくてよかった・・・って、今は、違うのでしょうか??
では、今、韓国で継続的に行われている大衆的なゼネストを知っている人はどれくらい居るのでしょうか。20万人の労働者が自分たちが社会を回していることを訴えるためにストライキに立ち上がり、そして駅や街頭に「不便でも大丈夫!」だとか「thank you for your strike」などと書かれたポスターが市民の立場から張り出されているとのこと。
さらには、日本で言えば東大のようなソウル大学では一千人の学生が大学の総長室に押しかけ、大学キャンパスを占拠するという熱い学生運動がおこなわれています(10/10)。
また、一方、同じく10月10日に米韓合同軍事演習「不屈の意志」が米原子力空母ロナルド・レーガンなど約50隻の軍艦・軍用艦が投入され済州島沖、黄海、日本海側から北朝鮮を包囲する形で行われました。さらに日米共同開発のイージス艦から発射の迎撃高度1000キロの改良型劇劇ミサイルSM3ブロック2Aの試射実験ももくろまれており、北朝鮮への「演習」「実験」という名の挑発で、北朝鮮をえじきにする計画は現実に進行しています。まさに、アメリカの「リバランス戦略」なのでしょう。しかし、こちらの報道も十分とはいえません、今・そこにある・戦争の危機なのに。
もちろん日本政府は、煽っておいて米軍や韓国軍に対する北朝鮮の攻撃は「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃」と認定し、自衛隊の「防衛出動」(改正された自衛隊法76条)という名の侵略加担を行いたいのでしょう。
そして、これだけ報道はすでに抑えられ、さらには盗聴を拡大する法律を成立させ、そのうえ新共謀罪(テロ等組織犯罪準備罪)の新設も狙っているのは、私たちが、ここ日本で、韓国の労働者や民衆のように立ち上がり、戦争をしようとする政府を弾劾する声が湧き上がることを、本当に恐れているからでしょう。
だったら、政府が嫌がることしないと!今、私たちが反対すべき戦争は、米韓日がトラップで煽って北朝鮮を侵略する戦争です。崩壊寸前の北朝鮮政府の軍事冒険主義をあえて挑発して仕掛ける戦争です。抽象的な戦争ではなく、この朝鮮半島有事に対し、始まる前にきちっと反対の声をあげることが重要だと思います。ナショナリズムに屈することなく、戦争に反対しましょう!国際連帯!