ギタリストのインタビュー | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 思えば、中学生で、ギターを弾き始めた頃から『プレイヤー』(その頃は楽器屋さんとかにしか置いていないペラペラの雑誌だったと思う。)とか、『ミュージックライフ』とかのインタビューとか、食い入るように読んでました。ある意味、人生の先輩の言葉として、ですね。

 エリック・クラプトンの「何かを成し遂げるくらいなら、寝てる方がマシ」とか、チャーの「キース・リチャーズには10年どころか、10万年早いよ」、ジミヘンの「何よりもいい弁護士を見つけることが大事」(いずれも不正確だけど、そんな雰囲気の)みたいな、ちょっと斜に構えた「回答」とかにも、かっこいい!と魅了されたものでした。

 その一方、カルロス・サンタナの「誰にでもブルースはある。高校生にも、毎日の生活にも」とか、ミックジャガー(ギタリストじゃないけど)の「人間は食べたものになるからね〜」(お前がいうか!)などの、なるほど、そうなんだ?!、と思わせる「回答」には励まされたり、刺激になったりしました。
 
 インタビューはあるけど、一度も音を聴いたことのないギタリストも沢山いて(ロイブキャナンとか、ロリーギャラガーとかetc)、「って、どんな音をだすんだろう?聴いてみたいなあ。誰かレコード持ってないかなあ。ロック喫茶に行くしかないのかなあ」と悶々としたものでした。

 ・・・中学生や高校生の頃(1970年代後半)、今と比べると情報に飢えてる状況下、つまり、インターネットも録画ビデオすらもない状況で、とりあえず、テレビやラジオで「一期一会」の放送を待ちに待って(時に、中間試験の前日の夜中だったりした。)、聞いたり、エアチェック(死語・・・放送をカセットテープで録音すること)することに真剣になったりしていたわけで、テクニカルな情報、にはとりわけ飢えていました。つまり、どうやって弾いたり、練習したり、音を出すかという基本的なことです。

 チョーキングの時の親指の置き場所、とか、ボトルネックはどの指にはめるのか、とか、アンプのボリューム、トーンコントロールはどうするのか、とか一つ一つが眼からウロコでしたね。

 今だと、インターネットで、簡単にわかります。なんでもわかります。どうやって弾いているのか?どんなエフェクターを使っているのか。だから、スライドで弾いているのを知らないで、チョーキングでできるようになった、なんてことはないでしょう。便利、便利。

 だけど、「どうやっているんだろう?」と探索、というか考え、情報にアクセスしようとし続ける(楽譜を楽器屋で見つけ出し、j一人が見張り、一人が楽譜を写す、なんてこともやりました♪)のは、それはそれで楽しかったな。たまに開催される(それ自体もなんとか見つける)「フィルムコンサート」(つまり映画なんだけど)に「モンタレーロックフェスティバル」のジミ・ヘンドリックスを見に行ったり、クリームの解散コンサート見に行ったりして、ジーっと指のあたり見てみたりしてたもんだ。



 この本は、個人的にとっても面白いです。知っているインタビューも多いのだけど(さすがに)、なんだか、あの頃のワクワク感を思い出します。「なにやってんだかわかんない、けど、かっこいい、好き!」みたいな感覚っていいんじゃないかなあ。情報過多の今、そういうのが少ないとしたら、つまらないだろうなあ。