老後をめぐる冒険 | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 私の父森川金寿が死んでから、10年経ちます。93歳で、2006年10月16日に亡くなりましたが、同年2月9日の横浜地裁で横浜事件再審の判決日には法廷に立ち、その後の記者会見にも対応しました。

 70代で横浜事件の再審申立事件の弁護人となり、また、富士山に登ったのもその頃だったと思います。20年かけて、再審開始決定もモノにし、息子的には「また、ヤられた~」と思いましたが、家族としては、そういう父の姿をずっと当たり前に思っていたところがあります。つまり、死ぬまで、死ぬギリギリまで、考え、動き、やるべきことを全うし、済んだら消える、という感じです。

 ・・・しかし、人生のそういうあり方、というのはそれほどスタンダードではないかもしれない、と思うようになってきました。何より健康、そして生き切れる程度の仕事か経済、そして家族や仲間に恵まれる環境が整わないと、そういう風に人生をまっとうすることはなかなか難しいかもしれません。

 人口減少、少子高齢化社会であり、前にも書きましたが高齢者の急増が進んでいて、2035年には東京都では、一人暮らしの65歳以上の人口が約104万3000人になる(全体では767万人に)、という推計。東京では2010年に比して、1.6倍増、とのことです。

 近頃、何かと、高齢者総合相談センターとか、特別養護老人ホームとか、介護認定とか、そういうことに縁があり、詳しくなりつつあります。さらには、「老後破産」とか、養護施設での殺人事件などの情報もあり、他人事ではなく、自分の未来の問題としてドキドキしてきます。

 そう、「私たちの未来」というのは、私にとっては、具体的には「老後」ということであり、今の状況を踏まえると単純に希望を持つことができません。多くの皆さんが同じような気持ちではないでしょうか。

 実際に、生きていけるのか、生きていきたいのか、何をしたいのか、は人それぞれでしょうが、総体として、「未来」に希望が持てないような社会は、ホント、おかしいし、マズイよな、と思います。

 今の若者の未来=老後は、現状では、もっと暗澹たる光景かもしれません、何しろ人口減少社会ですからね、「今の」日本は。

 来週は頑張らないと、盗聴拡大その他の治安立法が成立しそうです、「老後」振り返って、「あの時、どうしてたかなあ、自分?」と後悔しないようにしたいです。

 安保法、改憲、原発、非正規拡大・・・いろいろ大変だけど、どうするか選ぶのは私たち、今の「大人」ですよね。「子ども」の時はよくわからないかもしれませんし、「老後」には、いろいろ判断能力・運動能力が劣化しているかもしれません。父も、90歳を過ぎてからは、少し思考や表現が困難そうに見えました。

 希望ある「未来」=老後に向けて、今、できることをできるうちにやりましょうね。