小浜さん(仮名)「あの~、法廷ではどのようなことを話せばいいのでしょうか?」
私「今後、どうしたいんですか? もう持ってるブツは廃棄するつもりですか?」
小浜さん(仮名)「う~ん、どうしようかなあ・・・。とりあえず、反省して、廃棄するつもりです、努力します、って言えばいいでしょうか?」
私「反省って・・・。あなた、失礼ですが前科前歴はどのようなものですか?」
小浜さん(仮名)「実は・・・結構前、70年くらい前だけど、使ったことがあります。まあ、私が代表だった時代じゃないですけどね」
私「そりゃひどい・・・あれを実際に使った方って他にいないですよね?じゃあ、そのあとは捨てたんですかね?」
小浜さん(仮名)「いや、どんどん増えちゃって・・・っていうか増やしちゃって・・・まあ、冷戦ってことで・・・」
私「ふ~ん、じゃあ、ちっとも反省してないじゃないですか。裁判官だって、毎日、毎日、口先だけで『反省します』『努力します』っていう被告人の言葉に聞き飽きてますよ。だから、私は、情状弁護でもキチッと「反省」を具体的な形にするような弁護活動をしています。実際、どれくらいブツを持ってるんですか?、今現在」
小浜さん(仮名)「う~ん、ざっくり1万弱弾頭位ですかねえ。」
私「そんだけ持ってて、『核なき世界』とか言うだけじゃあ、世間も裁判所も誤魔化せませんよ。来週の公判期日までに廃棄してください。」
小浜さん(仮名)「いや、まあ、いろいろあって・・・それは無理なんですよ~、とりあえず、『廃棄に向けて努力します』って殊勝に言うっていうだけじゃダメなんですか?お願いしますよ~」
私「だったら、他の弁護人でも同じでしょ。なんか他に、あなたの気持ちを具体的表す、具体的に現実化してみせることはできないんですか?そうじゃないと、ほんと口先だけじゃないですか?それじゃあ私が弁護する意味ないなあ。」
小浜さん(仮名)「そんなこと言わないで、お願いしますよ~。だって、私んとこだけじゃないじゃないですか?露西家さん(仮名)とか、ウチより持ってますよ~。ウチだけ、捨てるわけにはいかないんですよ」
私「で『核なき世界』なんて私だったら口が裂けても言えないなあ・・・。ま、ともかく、どうやって現実化するか、現実化してから法廷行きましょうね。じゃなきゃ、実刑だなあ。」