怒れる小さな茶色い犬-130428a

昨年末か年始かNHKか何かで本の特番みたいのやってて、
著名人が色んな本を薦めている中にコレがありました。
色恋モノが苦手でも充分楽しめるとかなんとか。
最近は公房含め割とヘヴィだったかなぁ…かと思い、
たまにはこうゆうライト?なのも読んでみるか…的な感じで。

結論としてはナシです(苦笑)
確かに内容は恋愛一辺倒ではなく、ミステリだったりSF要素もあったり、、
ただどうも中途半端な感じで消化不良です。
色々批評を見ていると結末の賛否が多いのだけど、
まぁそれはソレで受け入れるにしても説得できる様な描写もないし、
どうもリアリティに欠ける感じで、
まぁ10代とかそのあたりの世代が読んで若者なりに
何か少しでも気づきがあればいいのかなぁ…レベル。
いい大人が読んで涙を流す様な作品ではない気がしますけどね、、
仮にそうでもそれは相当純粋であるということか…
ただこの場合の”純粋”は決して褒め言葉ではないけど。。


陽だまりの彼女 (新潮文庫)/越谷 オサム




以下、個人的に気に入らなかったとこ(ネタバレ注意)。

まず、仮に寿命が十数年だとして、
ふたりが夫婦として過ごしたのは最期の1年、既に終盤だ。
普通に考えたら彼女は既に老女である。
なのに見た目は若く、それなりに体力もある風でリアルじゃない。
無論、フィクションなので人の成長とソレを全くリンクさせない
展開の仕方もあるとは思うけど、作中にも終盤、
体力の衰えを示唆する描写があったりと一貫性がない。
この辺りがご都合主義も甚だしく萎えてしまう理由なのです。
そういったある種の”期限”があっていつか手段が目標になるなんて、、
それも展開として相当無理があると思いますね…
つまり彼を愛する時間に限りがあるというのに、
探す事もないがしろにキャンパスライフをのうのうと楽しむ…
といったくだりも説得力を見出せない一幕だったり、、
それも「気まぐれな猫だからさ…」とかで言い訳されるんだろうか?(苦笑)