日本市場での年間販売台数の実に4割を軽自動車が占めるようになって久しいのですが・・・

まあ・・・すごいですよね。この写真に表れていますが、「同じ寸法の車両規格のはずなのに商用車から、スポーツカーから、乗用車までさまざまなデザインの形ができてしまう。」

 

日本人らしいと思います。「誰かが決めた枠組みの中だと、周りがやっていることを横目で見ながら、猛烈に頑張れる。」

(自分達で自ら新しいことは生み出せない。また、自国民の中で新しいことに取り組む人たちを徹底的に否定し、認めない。理由は、”海外(欧米)が評価していないから。”)

 

この4割の車両で、世界に勝負をかけてみればいいのに。

まずは、右ハンドルの国(かつて、大英帝国の植民地だった国々)で。

 

私は、軽自動車枠廃止論者です。が・・・・

今回ご紹介する車両「コペンGR SPORT」は、大好きです。

今、一番のお気に入り車両です。何度も何度も何度も借りています。コペンGR SPORTが借りられない時は、最新鋭のFITを指名するというループモードに入っています。

 

宣言します。

「GRスープラよりもGRヤリスよりも、このコペンGR SPORTの方が、絶対に運転が面白い。GRプロジェクトの真髄は、この小さな小さなマイクロスポーツカーに表現されている。」

 

乗り込む前は、ものすごく不安だったんです。

「あの”スポーツカーし過ぎ”なセッティングが施されていた普通のコペンにGRプロジェクトのメンバーが手を入れたと言っても・・・GR SPORTの扱いだよ。GRじゃなくて一番末っ子。あのアクアのGR SPORTと同じように”なにこれ?ショップデモ車?”ってセッティングになってるんじゃないの?」

 

違ってた。

ものすごく違ってた。本気だった。小さな小さな軽自動車に。

とにかく足回りのセッティングがいいです。

オリジナルのコペンで激しく疲れてしまった「常に体が突き上げられて、揺さぶられ続ける1日」のセッティングではなかった。

バネが適切なレート設定になっているだけでなく、ショックアブソーバーの動きもいいんです。

走り出した瞬間「タイヤは大したのをつけてないな。」と思ったのですが、その通り(失礼)だった。

エコタイヤ系・・・なんだと思います。動きとブレーキのかかり方が。

でも、この少々「当たりがマイルドなタイヤ」だからこそ、生きている足回りセッティングなのかもしれません。

 

ブレーキも適切。

踏み初めのタッチとストロークもちょうどいいんです。すごくコントロールしやすい。

この車両をドライブした直後、我々のEP82の方は、エア抜き作業をしちゃったくらいですから。

(競技車両なのにすごくブレーキペダルストロークがロングになっているように感じた。コースで全開走行を開始すれば、全く気にならなかったんだけど。)

 

あと、マフラーの音がいいんです。

とても軽自動車に乗っていると思えない音。適切な音量でありながら、すごく”気分”にしてくれる音なんです。

これ・・・私は、コペンの標準搭載マフラーだとは思えないのですが・・・どうですかねえ。GR SPORTスペシャルマフラーのように思えるのですが。

バンパー周りは、GRシリーズの統一イメージデザインが施されています。

この車両、バンパーだけではなくて、ボンネットまで変えているのかと思ったのですが・・・

前端部のプラスチックパーツのみ意匠を変えているようです。

エンジン冷却を考慮してですかね。

車高設定は、縁石ギリギリです。

ドアを開く時とかも少し気をつけた方がいいです。

立派なレカロシートだけでなく、フロアマットまでGRマーク入りの専用品です。

シート高設定は・・・多分、オリジナルのコペンそのままなのだと思います。

まあ、21世紀の車は、全体にそうなのですが・・・可能ならば、工具が入るギリギリのシート高にもチャレンジしてもらいたかった。

この車両をドライブしていて、懐かしさを感じるのは、このメータ類。

赤ベースのアナログメータなんです。

「これで十分なんだよ。車を運転するってことは、本来、メータパネルと睨めっこさせてしまってはいけないはずだ。」

メータパネルデザインは、80年代を彷彿とさせますが、ミッションは、最新鋭のCVT車両です。

駆動力が途切れてしまうマニュアルトランスミッションよりも、この車両の大きさとパワーだとCVTの方がいいと思います。

しっかりしたMOMOのステアリングホイールの操作に集中できますから。

この車両は、オリジナルのコペンとステアリング操作に対する反応もだいぶ違っています。

オリジナルは、「絶対によそ見ができない。マニュアルミッションの操作の時ですら、左手をステアリングホイールから手を離した後の動きに気をつけなければならない。」という相当な緊張感を伴いながら、全開走行をしましたが、このGR SPORTは、ステアリング操作に対する車両の反応が予測しやすくなっています。

 

「同じ軽自動車のスポーツカー」

として、S660と比べる人がいるかもしれないけど・・・あちらは、いろいろな規制に対応することを諦めて生産終了が決まっています。

このコペンは、少なくとも2025年ぐらいまでの規制強化を切り抜けられる見通しが立った。

 

その差は、「あまりに本気でスポーツカーとして作り込んでしまったS660と”量産軽自動車のパーツをなんとか流用しながら、それでも、台数が出ないスポーツカーをどう作り続けるか?量産軽自動車は、どんどんフルモデルチェンジを重ねないと、生き残れない存在。コペンのために部品供給をしてもらえなくなることに対して、どのように存続させるか?”」を最初から考えられた企画だったというところだと思います。

 

もう少しズバッと言ってしまうと、「図らずもダイハツのイメージリーダーとなった、小さな小さなスポーツカーの2代目を作り出す企画と、図体がでかくなった会社の中で、”台数が出ないスポーツカーなんてやっている連中”と周りから揶揄され、”とにかく軽自動車のミッドシップスポーツカーを成立させなければ。出荷することが重要なんだ。”となってしまった当事者達の”未来を見渡せていたか?”」という差だったかな。

 

S660が生産続行できなくて大変残念です。

ただ、確かに・・・このコペンGR SPORTは、「ものすごく運転が面白い。何度も乗りたい。」と思わされたけど、同じ軽自動車枠でありながら、明らかに高性能だったS660にその感動はなかったことは事実なんだよね。

あの私の遠い記憶の中にあるBEATとも違ってね。