世界中、どの自動車会社も「SUV」ってやつに血眼ですねえ・・・

私の中では、ジャガーといったら、4ドアセダンか2ドアクーペだったのですが・・・

E-PACEという名前なのだそうです。

「白い内装」って、なかなか日本車では体験できません。

後席足元空間は、「必要十分」なスペース。

トランクルームは・・・おそらくゴルフバックを横には入れられないです。

床をめくるとこんな感じ。

感心したのは、このトノカバーです。

日本車では、すごく珍しくなっちゃったんですよね。荷物室を隠すためのトノカバーが標準で装備されている車両。

結構邪魔なので。荷物の出し入れの際に。

 

この車両の場合、「ゲート側にトノカバーがぶら下がっている。」構造なんです。

「必要なら、リヤシート後方の固定具に引っ掛けて、ゲートの動きに合わせて開閉するよ。」という考え方。

非常に開閉が楽で、「意識せずに荷物室を目隠しできる。」デザインでした。

そのゲートは、電動式。

電動式リヤゲートに慣れてしまうと、もう戻れません。

正直、ミニバンやSUVのように大きなゲートを抱える車両を乗り回している女性や高齢者の方を感心しています。

多分、リヤゲート開閉時に相当な力を使っているかと・・・お疲れ様です。

リヤウインドウデフォッガーを見た時に思い出しました。隙のないこの熱線デザイン。見たことがあるぞ。

 

「そうだった。ジャガーとランドローバー社は、兄弟会社だった。確か今の資本は・・・インドだったっけ?」

ジャガー&ランドローバー社は、シフトレバーデザインにこだわりがあるようで・・・

そうそう、今回のE-PACEの場合、「エンジンモードスイッチ」がわかりやすくなっていました。このシフトレバー脇のノブを操作すれば、ECOモード等に切り替えられるようになっていました。

今までは、ダッシュボードにずらっとスイッチが並んでいて、「これはなんだろう・・・」って恐る恐る触っていましたから。

このシフトレバーがね、最初、「どうやってDに入れるんだ?」と戸惑ったのですが・・・

(まだ、あの円柱が飛び出てくるデザインの方が、操作の仕方がイメージしやすい。)

レバー裏のボタンを押せば、あとは普通のATレバーそのものです。

シフトレバーに「???」となった以外は、他の国々の外車勢と違って、日本車の操作体系によく似ています。

今までは、「Audiが一番日本車に近い」と思っていたのですが、ジャガー&ランドローバー車の方が上だと思うようになりました。いくつかの車両を乗るようになって。

ただ、ドア周りのスイッチがう〜ん・・・

初めてディスカバリーSPORTSに乗った時に折りたたまれたドアミラーを開くのに難儀しましたが、今回は、「パワーウインドウが開かない。全部のドアで。」

この光っている長いボタンがチャイルドセイフティボタンだと気づけなかった。マイリマシタヨ。

SUVって、「絶対試乗が必要だ。」と思っているボディデザインなのですが、その理由の一つが、「運転席から足を下ろした時に”ちゃんと地面に足が届くか?”」というところ。

この車両は、「よっこいしょ」とならず、かつ、外車によくありがちな、「サイドシルがそびえ立っていて、乗り降りする時に思いっきり足を持ち上げないといけない。」デザインでもなかったです。すごくスッと足を出し入れできるボディ構造です。

ただ、残念だったのが・・・

これ。

ステアリングコラム周辺のデザインがね。

いや、確かに実用性を完全に満たしているですよ。

でもねえ・・・白い華やかなシートを筆頭とした「高級な車」という感じが外観も含めて溢れているのに・・・

「Fitか?」って思いましたもん。このステアリングコラム周辺。

もう少し、布製のカバーとか・・・「実用を隠す」デザインを施して欲しかった。

 

この車両、ドアを閉めた時の音に感心します。確かにドア自体も分厚い。

すごく見やすいメータを確認しながら走り出すと・・・

タコメータ回転数通り、ディーゼル車でした。この車両。

力はありますが、この速度表示目一杯を狙っていこうという気分にはならない回り方です。

「一定の速度を保つ」ことを自然と心がけるようになります。スムーズなATシステムも含めて。

 

足回りは、「以前乗った、ジャガーよりは柔らかい。でも、”速く走るためのセッティング”。背が高いSUVのくせに」と思わされます。

 

あの「初めて運転したジャガー」は、非常にショッキングな車両だった。(優雅ではなくて、スポーツセダンだった。大きな車体を操作している感覚がなかった。)

 

このE-PACEも「高速道路の段差越えを正直に体に伝えてくる足回り。ドイツ車のように車体をねじ伏せにかかる足回りではなく、レンジローバーのようにふんわり段差を乗り越える感じでもない。いつでも必要ならば、俊敏に動きを変えるぞ。」ということをドライバーに伝えてくるセッティングの車両です。

 

そういえば・・・長くFORD傘下にあった時には、世界中の色々なモータースポーツに出場していたんでした。このブランドは。忘れていたよ。「ジャガーって聞いて、優雅」と思っていた自分が間違いだった。

いざとなれば、荒野を四つ足で全開加速するのがジャガーって生き物だ。

 

困ってしまったのは、「背が高い車両のくせにあまりにも自然に旋回してしまう」こと。

なんていうか・・・「これ、後輪駆動車だよね?操作輪と駆動輪が完全に分離されている旋回と加速の仕方。」

 

そう思わされました。

外観のオーバーハングの切り詰め方(デザインの仕方)からして、レンジローバーと共通のシャーシだと思ったんだけど・・・

「ついにあのランドローバー社であっても、世の中に流されて”なんちゃってSUV”を作るようになってしまったのか?この車両、AWDではないんじゃないか?」

 

車両の下回りを覗き込んでみる。

あ、ちゃんと前輪側にもドライブシャフトが貫通してる。

????

いや、この動きは、FF車ではないよ。リヤにもドライブシャフトがあるよね?

あった。

ちゃんとAWD車両だ。これ。

リヤサスのロアアームにわざわざ空洞を設けている理由がよくわからないけど。

(ランドローバー社の流儀なのか?)

 

この辺りが、「レンジローバーとジャガーの違い」なのかな。同一資本であっても。

ディスカバリーSPORTSは、「明らかにAWD車。乗り心地もすごくいい」セッティングだった。

でも、同様の背が高い構造のジャガーE-PACEは、「俺たち、速い4ドアを作るのが流儀だから。舗装上で、速く走るセッティングを施すぜ。背が高い車両であっても。できる限り、自然に操作できるように操舵輪にトルクがかからないように制御するのさ。」っていう考え方みたいだ。

 

そのくせ、結構細かいところに芸があって・・・

「照明」にすごく気を使っています。この車両。

後席上部のこのプラスチック部品。

多分・・・照明だよね?ボチッと透明カバー全体を押してみよう。

昼間なのにすごく明るいぞ。室内照明。

で、これは・・・

ドア開閉レバーを示す照明がわざわざ設置されている。

で、高いシートから降りると・・・

か〜!!!

足元を照らしてくれる!!!

しかもJAGUARって文字まで入ってるよ。く〜!!!気に入ったぞ。E-PACE!

 

燃費は、10km/litterでした。(軽油使用)