Audi A6 Quattro(C7)

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今回紹介する車は、AudiのA6です。
車内外をぐるぐる見回すと・・・
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2800ccのAWDマシンのようです。
高級車って感じの室内になっています。
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ただし、プロペラシャフトが貫通するためか、後席センタートンネルが大きいのと、運転席も左側のペダル位置が少々気になります。
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ブレーキとアクセルペダルの空間は・・・
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大丈夫・・・だった。違和感を感じるかと思ったのですが、そうでもなかったです。
外国車の右ハンドル仕様車でのようチェックポイントは、この「ペダル配置」です。
このBlogには記述していないメーカですが、「これ・・・踏み間違えを誘発する配置だよね?」と思わされるペダル配置で販売を行っているメーカもあります。事実。

車体も明らかに大柄なのですが、(ひょっとしたら今まで自分がドライブした乗用車で、最も大きいボディかもしれない。)取り回しに難を感じることがありませんでした。
ちょっと不思議ですよね。カムリとかの場合は、運転席に座った瞬間に「幅が広い車をこれから運転するんだ。」という気持ちにさせられたのに。

A4では「なんか安っぽいな」と思わされたメータ類も、ほぼ同じフォントを使われているはずなのですが、だいぶ格式が上です。
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スピードメーターの数字が、今まで見たことがないような数値になっていますが、ここまでスピードは出ない車です。試さないでください。
「アナログメーターにLEDを使っている。」ということがすごく不思議に感じたのですが・・・
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見やすいです。特に水温計の表示が秀悦だと思いました。
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A4の時に「水温計の針が80℃を示している。」と書いたのですが、どうやら90℃の間違えだったようです。
針のメータは、文字を隠してしまうんですね。このA6のメータの方が、状況が分かりやすいです。

Audiのいいところは、繰り返しになりますが「日本人フレンドリー」な、スイッチ類の配置です。
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センターコンソール最下部の空調ダイヤルスイッチがね・・・「これで温度設定が・・・わかりやすいと思っているのか?こんな小さなつまみで。」と思いながら触っていたのですが、しばらく使っていて納得しました。「日本車よりもすごく温度設定範囲を限定したフルオートエアコン」なんです。確かにこれで十分のスイッチ配置でした。

センターコンソールにお決まりのジョイスティックがあってですね。
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ジョイスティック右上方にタッチパネルが装備されているので、NAVIの設定が楽になっているかと・・・全然ダメだった。相変わらず。(あのタッチパネル、いつ使うんだろう?)
タッチパネル上方の[A]ボタンの働きには、ものすごく感動した。
やっと「電動パーキングブレーキのあるべき姿」を示してくれる車両が現れた。
この[A]ボタンを押しておくと、「信号待ちの時に自動的にパーキングブレーキを掛けて、スタート時に自動で解除」してくれるようになるんです。
残念ながら、エンジンを一度切ると設定が解除されてしまうんですけどね。

さて、問題の「NAVI」設定。
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今まで乗ったヨーロッパ車で最も設定が困難な車両でしたよ。
(前回のルノーにもものすごく驚かされたけど。)
エンジンを掛けるたびにいちいち飛び出してくれるこの液晶画面。
(・・・・機械的耐久性・・・大丈夫なんだろうか?ダッシュボードトッププレートに”電動で動くもの”が設置されているのは・・・日本の夏は、過酷だよ。)

あんまりにも毎回飛び出してくれるので、いたたまれなくなって、「どうせ腹が立つNAVI設定」をやってみようと・・・
案の定、この画面から先が分からない。
(画面左下には、「目的地」と書かれているのに目的地検索画面を呼び出すのに一苦労)
仕方なく、グローブボックスから、取扱説明書を取り出すと・・・
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(初めての事態ですよ。通常、どんな車でもグローブボックスの取説を取り出すような事態になったことがない。)
NAVI設定の画面のページは・・・・
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挫折!
さすがドイツ人。緻密だ。誰も読まないぞ。この取説。
さっさとグローブボックスに取説を戻して・・・やっと電話番号検索画面にたどり着けた。
(もう、始めから50音入力をするつもりは、なし。)
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この電話番号検索が・・・何かバグを抱えているらしい。
電話番号末尾のあたりに「0」が含まれていると、「その市外局番のかなり近い番号」が勝手に選択されてしまうんです。(何度も選択し直そうとしても、自動的に全然知らない番号に誘導される。)

ふう・・・高級車であるのも関わらず、今回もNAVIに頼らずドライブ。
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ドライビングシートの位置は、メモリーができるようです。
電動での調整機能が多数ついているシートなのですが・・・ちょっとよくわからないボタンもあった。
でも、ステアリング側もシート側も電動無段階調整なので、最適なポジションが設定できます。

走り出すと・・・静か。
とにかく静か。
「エンジンの音がしない」車というのは、ハイブリッドカーで良く体験しているのですが、「タイヤからの音が車内に入らない。」という車は、こんなにも静かなものかと思いました。
たぶん・・・クラウンより静か・・・・だと思います。

で、試しにFMをかけてみたところ・・・
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すごおおおお~い!音がすごく良い!
いつも聴いているFMパーソナリティさんの声って、本当はこうだったのか?と思わされるぐらい、「いつもの大衆車」と全く音が違います。

最初のうちは、「高速から、微速に減速してくると急にハンドルの重さが変わる」ことにものすごくビックリしたのですが、(レジェンド並みのハンドルの軽さに急になります。)それは、「セッティング」で変えられることが分かりました。
あの「Audiの流儀」に沿ったステアリングインフォメーション仕様に変更することができます。
NAVI画面に「車両」という項目があって、そこが「コンフォート」に設定されていたんです。
「自動」にしたところ、そんなハンドルの重さの急変を感じなくなりました。

あのTTに感動して、その後、A4,A3(旧型車のため、記事にしていません。)と乗ってみて・・・
「こんなものなのか?Audiよ。ルノーの方が、全然車体の動きが良いぞ。」と思っていたんだけど・・・
A4とA6の間には、歴然とした差があります。
「車体デザインが非常によく似ていて、大きさが違うだけ」と思っていたんだけど、それは全く違った。
(だからこそ、A5というラインナップが追加されているのかも)
A4のような信号スタート時の煩わしさは、全くなく、A3のようなオートマチックミッションの違和感も感じない。
一つだけ注文を付けるとすれば、微速でハンドル操作を開始すると、わずかにフロント側からショックを感じることがあること。
(機械式フロントLSDの効き始めのような動き)

このBlogには、私がドライブしたことがある車両がたくさん記載されています。
このAudi A6という車両は・・・間違いなく、こう言い切ることができる。
「今までたくさんの車に乗ってきたけど、このAudi A6が最も優れた乗用車だ。」と。

高級車でありながら、ちゃんと実用性にも配慮された車。
トランクが大きいのは当たり前(なんたって車体が大きいんだから。)
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でも・・・いわゆる日本流の価値観には沿わない車。
だって、フルサイズのゴルフバックを真横に置くことができない。
でも、「こんなに高級そうな車」のくせにちゃんとリヤシートがトランクスルー構造になっているんです。
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ドライブをしていて、思ったのは・・・
「結局、日本車はドイツ車をいつまでも追いかけることになるのかな。」ということ。
メーターパネルの表記方法といい、NAVI画面の設置方法といい、マツダやインフィニティは明らかにヨーロッパ車の真似に一生懸命だ。
(真似というか、後追い。)

そういえば、マツダ日産もジョイスティック採用メーカーだったね。

私は、「日本車こそが地球上で最も優れた自動車」だと思っています。
ハイブリッドカーしかり、フル電気自動車しかり、あるいは砂漠地帯の車両がすべて日本車であることしかり。

でも・・・残念ながら、「世界のトレンド」は、欧州から発進されているみたいだ。
日本の部品メーカが欧州に進出していって、「外車は壊れやすい」なんていうのは、遠い昔の話になった。
このAudi A6に乗ると・・・「日本車ではなく、ヨーロッパメーカー車を乗りたがる」人々が存在することを全く否定できない。
確かに良くできてる。すごく良くできてる。
「日本車がこうなっていない。」事実がものすごくショックだ。
燃費は、6.2km/litterでした。