『女人成仏抄』(佐前) | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

されば華厳経に云(い)はく「女人(にょにん)は地獄の使ひなり、能(よ)く仏の種子を断(だん)ず、外面は菩薩に似て 内心は夜叉(やしゃ)の如(ごと)し」云云。銀色女経(ごんじきにょきょう)に云はく「三世(さんぜ)の諸仏の眼(まなこ)は大地に堕落すとも、法界(ほっかい)の諸(もろもろ)の女人は永く成仏の期(ご)無し」云云。或(あるい)は 又 女人には五障三従(ごしょう さんじゅう)の罪深しと申す。其(そ)れは内典には五障を明かし、外典(げてん)には三従を教へたり。其の三従とは、少(おさな)くしては父母に従ひ、盛(さか)んにしては夫に従ひ、老いては子に従ふ。一期(いちご)身を心に任(まか)せず。されば栄啓期(えい けいき)が三楽を歌ひし中にも、女人と生まれざるを以(もっ)て一楽とす。天台大師 云はく「他経には但(ただ)菩薩に記(き)して二乗に記(き)せず、但 男に記して女に記せず」とて、全く余経には女人の授記(じゅき)これなしと釈(しゃく)せり。
(平成新編0345~0346・御書全集0472・正宗聖典----・昭和新定[1]0524・昭和定本[1]0334)
[文永02(1265)年(佐前)]
[真跡、古写本・無]
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