第七の巻に後五百歳(ご ごひゃくさい)二千余年の女人(にょにん)の往生(おうじょう)を明かす事を云(い)はゞ、釈迦如来は十九にして浄飯王宮(じょうぼんのうきゅう)を出(い)で給(たま)ひて、三十の御年(おんとし)成仏し、八十にして御入滅(ごにゅうめつ)ならせ給ひき。三十と八十との中間を数(かぞ)ふれば年紀五十年なり。其(そ)の間 一切経を説き給ひき。何(いず)れも 皆 衆生得度の御ため(為)無虚妄(むこもう)の説、一字一点も おろ(疎)かなるべからず。又 凡夫(ぼんぷ)の身として是(これ)を疑ふべきにあらず。但(ただ)し仏説より事起こりて、小乗 大乗・権(ごん)大乗 実(じつ)大乗・顕教 密教と申す名目(みょうもく)新たに出来(しゅったい)せり。
(平成新編0339・御書全集ーーーー・正宗聖典----・昭和新定[1]0515・昭和定本[1]0343~0344)
[文永02(1265)年"建長05(1253)年"(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]