一経の内の肝心(かんじん)は題目に おさまれり。例(れい)せば天竺(てんじく)と申す国あり、九万里 七十箇国(かこく)なり。然(しか)れども其(そ)の中の人畜(にん ちく)・草木(そうもく)・山河(さんが)・大地、皆 月氏(がっし)と申す二字の内に れきれき(歴々)たり。譬(たと)へば一四天下の内に四洲あり。其の中の一切の万物は月に移りて、すこしも かく(隠)るゝ事なし。
(平成新編1186・御書全集1057・正宗聖典----・昭和新定[2]1745・昭和定本[2]1407)
[建治03(1277)年11月28日(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]