爰(ここ)に知んぬ、当世の人は詞(ことば)と心と総(すべ)て あ(合)はず、孝経(こうきょう)を以(もっ)て其(そ)の親を打つが如(ごと)し。豈(あに)冥(みょう)の照覧(しょうらん)恥づかしからざらんや。地獄の苦しみ恐るべし恐るべし。慎(つつし)むべし慎むべし。上根(じょうこん)に望めても卑下(ひげ)すべからず。下根(げこん)を捨てざるは本懐(ほんがい)なり。下根に望めても■[=情-青+喬]慢(きょうまん)ならざれ。上根も も(漏)るゝ事あり、心をいたさざるが故(ゆえ)に。
(平成新編0298・御書全集0466・正宗聖典----・昭和新定[1]0464・昭和定本[1]0282)
[弘長03(1263)年(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]