『妙密上人御消息』(佐後) | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

仏(ほとけ)滅後、月氏(がっし)・漢土・日本国に二人の聖人(しょうにん)あり。所謂(いわゆる)天台・伝教の二人なり。此(こ)の二人をば聖人とも云(い)ふべし。又 賢人とも云ふべし。天台大師は南岳(なんがく)に伝へたり。是(これ)は賢人なり。道場にして自解仏乗(じげぶつじょう)し給(たま)ひぬ。又 聖人なり。伝教大師は道邃(どうずい)・行満(ぎょうまん)に止観(しかん)と円頓(えんどん)の大戒を伝へたり、これは賢人なり。入唐已前(いぜん)に日本国にして真言・止観の二宗を師な(無)くしてさとり極め、天台宗の智慧(ちえ)を以(もっ)て、六宗七宗に勝(すぐ)れたりと心得 給ひしは是(これ)聖人なり。然(しか)れば外典(げてん)に云(い)はく「生まれながらにして之(これ)を知る者は上なり[上とは聖人の名なり。] 学んで之を知る者は次なり[次とは賢人の名なり。]」と。内典に云はく「我が行、師の保(たす)け無し」等云云。
(平成新編0967~0968・御書全集1240・正宗聖典----・昭和新定[2]1456~1457・昭和定本[2]1167)
[建治02(1276)年閏03月05日(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]