『御講聞書(日向記)』(佐後)[古写本] | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

一 我始坐道場 観樹亦経行(がしざとうじょう かんじゅやっきょうぎょう)の事
 仰(おお)せに云(い)はく、此(こ)の文は教主釈尊 三十成道(じょうどう)の時を説き玉(たま)へり。観樹の樹と云ふは十二因縁の事なり。所詮(しょせん)十二因縁を観じて経行すと説き玉へり。十二因縁は法界の異名(いみょう)なり。又(また)法華経の異名なり。其(そ)の故(ゆえ)は樹木は枝葉華菓(しようけか)あり。是(これ)即(すなわ)ち生住異滅(しょうじゅういめつ)の四相なり。大覚世尊 十二因縁の流転(るてん)を観じ、経行し給(たま)へり。所詮(しょせん)末法 当今も、一切衆生の法華経を謗(ぼう)じて流転すべきを観じて、日本国を日蓮 経行して南無妙法蓮華経と弘通する事、又々(またまた)此(か)くの如(ごと)くなり。法華経の行者は悉(ことごと)く道場に坐したる人なり云云。
(平成新編1828~1829・御書全集0816・正宗聖典----・昭和新定[3]2887・昭和定本[3]2555~2556)
[弘安01(1278)年03月19日~弘安03(1280)年05月28日(佐後)]
[古写本・京都要法寺、戸田妙顕寺]
[※sasameyuki※]