迹門十四品の一妙、本門十四品の一妙、合(あわ)せて二妙。迹門の十妙、本門の十妙、合せて二十妙。迹門の三十妙、本門の三十妙、合せて六十妙。迹門の四十妙、本門の四十妙、観心の四十妙、合せて百二十重の妙なり。六万九千三百八十四字一々の字の下に一の妙あり。総(そう)じて六万九千三百八十四の妙あり。妙とは天竺(てんじく)には薩(さ)と云(い)ひ、漢土(かんど)には妙と云ふ。妙とは具(ぐ)の義なり。具とは円満の義なり。法華経の一々の文字、一字一字に余(よ)の六万九千三百八十四字を納(おさ)めたり。譬(たと)へば大海の一■(=清-青+帝)(いってい)の水に一切の河(かわ)の水を納め、一の如意宝珠(にょいほうじゅ)の芥子(けし)計(ばか)りなるが一切の如意宝珠の財を雨(ふ)らすが如(ごと)し。
(平成新編0357・御書全集0944・正宗聖典----・昭和新定[1]0540・昭和定本[1]0397~0398)
[文永03(1266)年01月06日(佐前)]
[真跡・水戸久唱寺他十一ヶ所(10%以上40%未満現存)、古写本・日目筆 宮城一迫妙教寺]
[※sasameyuki※]