摩訶止観(まかしかん)第五に云(い)はく、
「夫(それ)一心に十法界(じっぽうかい)を具(ぐ)す。 一法界に又(また)十法界を具すれば百法界なり。 一界に三十種の世間を具すれば百法界に即(すなわ)ち三千種の世間を具す。[世間と如是(にょぜ)と一(ひとつ)なり。開合の異なり。] 此(こ)の三千、一念(いちねん)の心に在(あ)り。 若(も)し心無(な)くんば已(や)みなん。介爾(けに)も心有れば即ち三千を具す。 乃至(ないし)所以(ゆえ)に称(しょう)して不可思議境(ふかしぎきょう)と為(な)す意(こころ)此(ここ)に在り」等云云。[或本(あるほん)に云はく「一界に三種の世間を具す」と。]
(平成新編0644・御書全集0238・正宗聖典0142・昭和新定[2]0957・昭和定本[1]0702)
[文永10(1273)年04月25日(佐後)]
[真跡・中山法華経寺(100%現存)]
[※sasameyuki※]