十界の衆生各(かく)互(たが)ひに十界を具足(ぐそく)す、合すれば百界なり。百界に各々(おのおの)十如を具(ぐ)すれば千如なり。此(こ)の千如是に衆生世間・国土世間・五陰(ごおん)世間を具すれば三千なり。百界と顕(あら)はれたる色相(しきそう)は皆総(すべ)て仮(け)の義なれば仮諦(けたい)の一(ひとつ)なり。千如は総て空(くう)の義なれば空諦の一なり。三千世間は総(そう)じて法身(ほっしん)の義なれば中道(ちゅうどう)の一なり。法門多しと雖(いえど)も但(ただ)三諦なり。此の三諦を三身如来(さんじんにょらい)とも三徳究竟(くきょう)とも申すなり。
(平成新編0107・御書全集0413・正宗聖典----・昭和新定[1]0218~0219・昭和定本[3]2034~2035)
[正嘉02(1258)年(佐前)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]