さては鎌倉に候(そうら)ひし時は細々(こまごま)申し承(うけたま)はり候ひしかども、今は遠国に居住候に依(よ)りて面謁(めんえつ)を期する事更になし。されば心中に含みたる事も使者玉章(たまずさ)にあらざれば申すに及ばず。歎(なげ)かし歎かし。当年の大厄をば日蓮に任(まか)させ給へ。釈迦・多宝・十方分身の諸仏の法華経の御約束の実不実は是(これ)にて量(はか)るべきなり。又々申すべく候。
(平成新編1224~1225・御書全集1017・正宗聖典----・昭和新定[2]1823・昭和定本[2]1499)
[弘安01(1278)年04月23日(佐後)]
[真跡、古写本・無]
[※sasameyuki※]