堂塔つくらず、布施(ふせ)まいらせず、唯を(惜)しき物は命ばかりなり。これを法華経にまいらせんとをもう。三世の仏は皆凡夫にてをはせし時、命を法華経にまいらせて仏になり給ふ。此の故に一切の仏の始めは南無と申す。南無と申すは月氏の語、此の土にては帰命と申すなり。帰命と申すは天台釈して云はく「命を以て自ら帰す」等云云。命を法華経にまいらせて仏にはならせ給ふ。日蓮今度命を法華経にまいらせて
(平成新編1672・御書全集1299・正宗聖典----・昭和新定[3]2524~2525・昭和定本[3]2529)
[系年不詳"建治頃?"(佐後?)]
[真跡(断簡)・京都妙蓮寺(100%現存)]
[※sasameyuki※]