故聖霊(しょうりょう)は此の経の行者なれば即身成仏疑ひなし。さのみなげき給ふべからず。又なげき給ふべきが凡夫のことわりなり。ただし聖人の上にもこれあるなり。釈迦仏御入滅のとき、諸大弟子等のさとりのなげき、凡夫のふ(振)るま(舞)ひを示し給ふか。いかにもいかにも追善供養を心のをよ(及)ぶほどはげみ給ふべし。古徳のことばにも、心地を九識にもち、修行をば六識にせよとをし(教)へ給ふ。ことわりにもや候らん。此の文には日蓮が秘蔵の法門か(書)きて候ぞ。秘しさせ給へ、秘しさせ給へ。あなかしこ、あなかしこ。
(平成新編0338・御書全集1506・正宗聖典----・昭和新定[2]1080・昭和定本[1]0331~0332)
[文永02(1265)年07月11日(佐前)"文永11(1274)年07月11日(佐後)"]
[真跡、古写本・無]
[秘・日蓮が秘蔵の法門]
[※sasameyuki※]