『就註法華経口伝(御義口伝) 下 寿量品』(佐後)[古写本] | 細雪の物置小屋

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[参考]『日蓮大聖人の「御書」をよむ 上 法門編』著者・小林正博
発行所・株式会社第三文明社
『日蓮大聖人の「御書」をよむ 下 御消息編』著者・河合 一
発行所・株式会社第三文明社

第ニ 如来秘密神通之力の事
 御義口伝に云はく、無作三身の依文なり。此の文に於て重々の相伝之(これ)有り。神通之力とは我等衆生の作々発々(ささほつほつ)と振る舞う処を神通と云ふなり。獄卒の罪人を呵責(かしゃく)する音(こえ)も皆神通之力なり。生住異滅(しょうじゅういめつ)森羅三千の当体悉(ことごと)く神通之力の体なり。今日蓮等の類(たぐい)の意は、即身成仏と開覚するを如来秘密神通之力とは云ふなり。成仏するより外の神通と秘密とは之(これ)無きなり。此の無作の三身をば一字を以て得たり。所謂信の一字なり。仍(よ)って経に云はく「我等当信受仏語」と。信受の二字に意を留むべきなり。
(平成新編1766・御書全集0752~0753・正宗聖典0455・昭和新定[3]2803・昭和定本[3]2663)
[弘安01(1278)年01月01日(佐後)]
[古写本・上 富士大石寺、下 京都要法寺]
[※sasameyuki※]