先週、昼下がり歩いていたら、道路沿いにある小さな車の修理工場から作業衣姿の男性が歩道にでてきました。首筋から背中にかけ汗びっしょりでした。
続けて、修理が終わったのでしょうイタリアの小型車が出てきました。
その車は道路を右折して走っていったのですが、作業衣の男性は、それを
背筋を伸ばし、腰を90°に曲げたいわゆる最敬礼のお辞儀の姿勢で見送っていました。
車が200mほど走り去った頃、頭を上げ、終わるのかと思って見ていたら、車が見えなく
なっているにもかかわらずもう一度頭を下げ、最初の通りのお辞儀の姿勢を5秒ほど
続けた後、普通に戻り工場内に入ろうとしました。
白髪まじりの坊主頭で180㎝位でヒゲの50代ぐらいの人でした。
修理工場は開けっ放しで外気温と同じ、そこから炎天下。
車が全く見えなくなるまでただのお辞儀ではなく、最敬礼によるお見送り、それも
2回、本当にびっくりしました。
私の勝手な想像ですが、この人はお客様の事を第1に考え、自分の仕事に誇りをもち
一切手を抜かない“真のプロフェッショナル”だと感じました。
そして2度の最敬礼は“仕事をさせて頂いてありがとうございます”の感謝の証と受け取りました。頭の下がる思いと、いい勉強をさせていただきました。
ピアノの講師として、生徒さんに教えてあげるという、上から目線の姿勢ではなく、
私達は生徒さんがいるからピアノ講師がいるという姿勢のもと、生徒さんの事を大切に考えピアノを通じて音楽の素晴らしさ、楽しさ、充実感等、音楽の本質を伝えたいと心から思いました。