ミトコンドリアのブログ

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散歩で発見したことなど,
自然中心のレポートです

ヤマグワの葉にクサギカメムシの幼虫が見られました。

若齢期には胸部を中心に鋭い棘で武装されているのですが、

その棘も見られなくなった終齢幼虫のようです。

 

 

クサギカメムシはどこにでもいる普通種で、年一化性です。

越冬した成虫が初夏に産んだ卵が、

成虫直前まで成長できたようです。

新成虫の時代が広がってゆけば、

親である越冬成虫世代は終わりを迎えます。

 

昔から農業害虫として忌み嫌われているようですが、

共存の道も探ってゆきたいものです。

朝、住宅の壁にクサカゲロウの一種がとまっていました。

燈火に引かれてやってきたのでしょう。

一瞬クサカゲロウを疑いましたが、

頭部や胸部に黒斑が見られないので、別種のようです。

 

 

その場ではレンズに収めるに留めおきました。

後で画像をよく見ると、

翅に1対の黒斑が見られることにくわえ、

非常に長い触角をもっているので、

アミメクサカゲロウと思われます。

 

「蜉蝣」というと「儚く短い命」を連想してしまいがちですが、

クサカゲロウ類は成虫になっても餌を採るので、

数ヶ月ほどの寿命をたくましく生き抜いているようです。

ハエトリグモを見かけました。

白っぽい体が気になってパチリしました。

図鑑での絵合わせを進めると、

ヒトリコゲチャハエトリが疑われました。

素人が手にできる情報は限られてしまいがちなこともあって、

詳しい人に教えを請いたいものです。

 

 

 

ハエトリグモ類の頭部前面にある大きな眼は、

獲物の見極めと獲物までの正確な距離を測ることができ、

狩りの重要な働きをしているのでしょう。

眼を見るたびに、そこから漂ってくる精悍さが感じられます。

アメリカオニアザミで

不自然な姿勢のモリチャバネゴキブリを見かけました。

よく見ると、カニグモの一種に捕獲されていたようでした。

 

クモの全身を見ることはできませんでしたが、

体色や大きさからみてアズチグモが疑われます。

 

 

 

ゴキブリの背側には翅もあり

外敵の攻撃から保護されているとも言えそうです。

モリチャバネゴキブリが腹側から攻撃されていたのは、

アズチグモが獲物の弱点を狙っての行動だったのでしょう。

本能的行動とはいえ、長い年月の中で獲得した能力なのでしょう。

 

大きな獲物でした。この一回の狩りで

何日分のエネルギーを手に入れられたのでしょう。

ヒマワリにも色々な品種があるようです。

畑のへりに植えられたヒマワリの筒状花部分に、

体長が5ミリメートルほどの小型カスミカメムシが見られました。

淡い黄緑色の体は細く、ぼんやりとした淡い褐色斑が見られます。

どうやらウスモンミドリカスミカメのようです。

カスミカメムシ科の一種です。

 

 

 

以前にセイタカアワダチソウで見かけたことがあるように思います。

キク科植物を好む傾向があるのかもしれません。

ガクアジサイを眺めていると、棚網につくられたトンネルの奥で

動かずにいる褐色のクモを見かけました。

触肢の先端がぷっくり膨らんでいるのでオスと思われます。

じっとしていたのは、網にかかる餌をただ待っていただけなのでしょう。

 

 

網の外からだったので、全身を眺めることはできませんでした。

それでも、頭胸部の黒色縦筋条や脚の環状暗色部は、

はっきりと確認できました。

このような特徴からクサグモと思われます。

 

クモの網にも色々あり、目にするたびにその多様性には驚かされます。

桑納川に沿って広がる水田地帯を歩きました。

曇っていましたがそこではオオヨシキリの声がよく響いていました。

午後になると小雨が降り始めました。帰宅を急ぎ始めると

畔道を、キジのオスがゆっくり歩いていました。

久しぶりにみる姿だったのでレンズを向けました。

警戒距離の外側だったとみえて、

キジは足を速めることも隠れることもありませんでした。

 

 

 

藪に姿を消してからも、その方向をしばらく眺めていましたが、

さえずりや母衣打ちの音は聞こえませんでした。

繁殖行動も落ちつき始めているのでしょうか。

近隣公園でハゴロモ科の一種を見かけました。

この近辺で目にするハゴロモ類は、主に

ベッコウハゴロモとアオバハゴロモです。

見かけた個体はアミガサハゴロモによく似ているのですが、

アミガサハゴロモが黒っぽいのに対し鉄さび色をしていて、

異なる種類のような感じが漂います。

 

 

ネットで検索を進めると、

2010年代から日本で目立つようになった外来種の

チュウゴクアミガサハゴロモが疑われました。

物流の国際的拡大から、

密かな侵入者が拡大しているようです。

水辺で草にとまるシオカラトンボのメスを見かけました。

気になったのは後翅の先端が広がりきっていなかったことです。

羽化時のトラブルなのでしょうか。

 

 

シオカラトンボは身近で見られる代表的なトンボです。

メスは眼も体も麦ワラ色ですが、

体が白っぽいオスの複眼は濃い水色で「

トンボのメガネは水色メガネ・・・・」のモデルと言われています。

 

シオカラトンボは私たちの生活に溶け込んだトンボです。

見かけた個体の翅が化学汚染の黄色信号でないことを願うばかりです。

6月も下旬に入り、

アジサイは少し前から満開状態が続いています。

ぼんやりとガクアジサイを眺めていると、

小昆虫が飛んできて花にとまりました。

腹部にはパラレルに並ぶ4本の黄色帯があり、

ヨツスジハナカミキリのようです。

 

 

 

このシマ模様はハチに似せることで身を守っているのでしょう。

 

ネットで特徴を確認すると、

「メスの後脚は一様に黄褐色」とありました。

見かけた個体の後脚は黒色を呈しているので、オスと思われます。

また、少し離れた場所のアジサイでも見かけたので、

彼らにとってアジサイは好みの花の一つのようです。

 

色々な植物の開花が途切れずに続く今の季節は、

花粉や蜜を餌にする生き物たちにとっては、

命を謳歌する季節かもしれません。