2007年8月に世界同時株安となり、為替相場が乱高下しました。
その原因が「サブプライムローン問題」です。

ファンダメンタルによる市場の影響の強さを表しています。


サブプライムローンとは、米国における「信用力の低い」人向けの個人向け住宅ローンのことです。

「信用度の低い」人というのは、一般的には年収が25,000米ドル以下の人が対象の所得が著しく低い人、また、過去にクレジットの延滞をしてしまったような人のことを指します。

信用力の低い人向けとあって、その審査基準はゆるく設定されていますが、金利は10%以上と極めて高いという点が特徴です。

サブプライムローンは当初数年間は5%程度の低い金利なのですが、その後 いきなり金利に跳ね上がるようなしくみです。

ですから所得の低い契約者は、金利が上がる前に一般向けの「プライムローン」のような金利の低いローンに借り替えるのです。

借り換えの方法は、米国の住宅価格が2003年頃から最近までずっと上昇基調にあることで、サブプライムローンにより購入した住宅の値上がり分を担保にして、サブプライムローンの金利が上がる前に金利の低いローンへと借り替えて、高金利のローンの支払いを回避するというものです。

また、住宅価格が数年後でも上昇するので、住宅を転売してローンを返済し、さらに売買差益まで得られたりもしました。

日本では考えられないことです。




第一次「サブプライムローン問題」

米国の住宅価格の上昇が鈍化した2006年末からサブプライムローン問題が顕在化しはじめました。

住宅価格の上昇ペースが鈍ってしまい、サブプライムローンの借り手は、住宅の値上がり分を担保にした低金利のローンへの借り換えが困難となってしまったのです。

そして、サブプライムローンの金利の急上昇に耐えられずに返済不能となり、サブプライムローンの不良債権化が急激に増え、取り扱う業者の経営が軒並み悪化することとなりました。

そしてついに2007年3月、サブプライムローン業界大手企業が取引銀行からの融資を打ち切られ、ニューヨーク証券取引所への上場が廃止となったことを皮切りに米国株が急落、これに端を発した世界同時株安が発生しました。

外国為替市場の需給バランスに影響を与えるものにはいくつか要因があります。
そのひとつが政治です。
政治と為替レートはどのように関係しているのでしょうか。

まず基本的なこととして、その時の政権がどのような為替政策を目指しているのか、ということです。

日本では輸出主導のスタンスなので、円安を望む姿勢です。

アメリカでは大統領が変わるたびに為替政策が微妙に変化することが多いようです。

財務長官の為替政策における発言は市場に強く影響します。

超円高が進んだ背景にはアメリカが抱える巨額の貿易赤字を減らすため、日本に対して貿易面での圧力を強めたことがあります。
そのため「ドル安容認」の発言によって円高ドル安が加速していきました。

その後の為替政策の見直しによって、一転してドル高になっていきます。
これは米国の株式市場などに資金を誘導するためです。
ドル高が進めば米国に投資している海外の投資家は為替差益も得られるため、海外投資家を逃さないためにも国内景気の成長維持には必要だったのです。

これ以降は強いドルを支持しながら、上手にドル安にすることで双子の赤字をコントロールしようとしているようです。

ヨーロッパでは為替レートの変動は、市場に任せるという傾向にあり、政治的要因は少ないようです。
ただ、ドイツなどが世界大戦後にすさまじいインフレに悩ませられたことから、インフレ抑制に効果があるユーロ高を望む傾向があります。

こうして見てみると米国の為替政策が世界的な為替相場に影響を与えているのが分かります。

為替レートは毎日、毎秒、常にに変動しています。
昔は固定相場制といって国が交換比率を決めていました。

日本では1971年まで1ドル=360円の固定相場制でした。

今見るとすごい価格です。
これでは急速に進化する世界経済に追いつけず、変動相場制に変わりました。

為替レートは株価と同じで、買い手と売り手のバランス、つまり需給バランスによって変動します。

ドルと円で考えてみます。

ドルを必要とする人が多いとドルが多く買われます。
その一方で円を売ります。
その結果、ドルの価値が上がりドル高、円の価値は下がり円安になります。

このように外国為替市場の需給バランスによって、為替レートが適用されます。

外国為替市場にはインターバンク市場と対顧客市場のふたつの取引があります。

インターバンク市場では、銀行などの金融機関が取引をしています。
この市場では輸出入業者や個人は参加することはできません。
あくまで銀行のみです。

そして、ここでの為替レートが、為替の卸値になります。

それに対して、輸出入業者や機関投資家、個人投資家は銀行との間で外国為替取引を行います。
これが対顧客市場といいます。

対顧客市場は日本の銀行では朝10時に卸値(仲値という)に1ドルにつき1円ほど利益を上乗せして為替レートを決め(終日適用)、個人に売っています。
これをTTBやTTSといいます。

これに手数料を加えて取引されます。

FXでは、スプレッドがあるものの、レートはインターバンク市場で取引されているものを、リアルタイムで売買できます。

FXの取引は通貨の売買を行うものです。
通貨の売買は外国為替市場で行われます。

外国為替市場は、株式市場の東京証券取引所のように特定の建物があるわけではありません。
通貨の売買をしているすべての取引をまとめて「外国為替市場」と呼びます。

実際には、証券会社や機関投資家、一般企業、個人投資家などが銀行持ち込んだ為替取引を銀行同士や為替ブローカーを通じて外国為替の売買を行います。