たまに見る、とても長い夢
その夢での空は、いつも、曇天だった。
色がついてない世界で、実際は曇天なのか、わからないけれど。
そんな世界で、一度だけ、綺麗な青空の時があって
周りは草が生い茂っていて
いつもの様に、左側にあの子が立っていた。
すごくすごく風の強い場所で、あの子は、髪の毛を必死に押さえながら「何か」を言っていたけれど
強が強すぎて、その声は聞き取れなかった。
けれど、口元は笑っていて
その様子に、笑ってるならいいか。とそう思って…
そこで目が覚めた。
その日から、世界に色が付き始めた。
空は 大体が、夕焼けだった。
さっきまで、私の左側で楽しくお話してたあの子
次に気が付いたときには、もう、動かくなっていた。
握られた手は、まだ、少し温もりが残っていて
あたりは、真っ赤な世界
崩れた家屋(レンガ?コンクリート?)が散らばっていた。
その一角に身を潜ませるように居た、私たち。
ふと覗き込んだあの子の口元は、微笑んでいて
(今、思い返すと泣きそうになるんですが💦)
それでも、夢の中では不思議と私の心は落ち着いていた。
きっと、あの子の口元が笑っていたから。
「 まさか、火をつけるなんてね 」
私から零れた言葉だった
遠くから聞こえる数人の足音
― 次会う時は、平和な世界で… ―
***
ここで、夢は覚めるんですが
あまりにも、リアルで、今でも忘れられず
思い出しては、込み上げてくるものがあるんです。
隣に、横たわるあの子が。
繋いだ手が。
力ない あの手が。
リアルすぎて…
ただの夢であって欲しいと、思うけれど
そう思うには、あまりにも……
***
私のカタワレ『あの子』こと、記さんのblogはこちら
https://ameblo.jp/silver--cord/