運営談話~メトロポリス10周年を迎えて~ | J-pop Idol METROPOLIS

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お客様へ。
過去・現在のメトロポリスメンバー、およびスタッフ関係各位へ。 
そして…全地球の皆様へ(笑)

メトロポリス・運営でございます
この度、拙グループは望外の10周年記念を吉事として迎える事ができました。
特段、グループの長期維持に固執した訳ではありませんが、その時々に吹く風に身を委ねた結果、快挙ならぬ怪虚を成すに至りました。その道程に於いて、あらゆる無節操や無軌道に根気よくお付き合い頂いたお客様に対し、改めて心底より御礼を申し上げねばなりません。



 

そもそもメトロポリスの前身は2011年結成の「UNDER FACE」というグループでした。サイバーゴシックないしはスチームパンクをアレンジした3人組のアイドルユニットでしたが、母体であるスマイル学園の解体と共に、短命にも解散を迎えます。



その「UNDER FACE」のマスコットキャラクター「ナンバー・フォー」は、もはや今のメトロポリスメンバーより年上?になりますね。


音花とは同い年かもしれません。
 


そしてこの「UNDER FACE」のクリエーターチームを引き継いだのが、ドイツ古典映画からその名を冠した「メトロポリス」です。地下に栄える都市を造る、可能性の都、そんな意味が込められています。独特の衣装が目を引き、光栄にもインドネシアから出演依頼が来たこともありました。しかし、保護者様の「海外遠征は治安が怖い」との懸念により、それは実現しませんでした(笑)。
 


 

メトロポリスはお客様に謝罪すべき事柄を背負っております。
近年「ポートフォリオ」という外来語をアイドルファンの方のSNSで散見致します。「アイドルにはいつ何が起こるか分かったもんじゃないから、リスクに備え、予め推しを分散しておく」という切なき護心術の萌芽でありましょう。皆様のこうした心的損耗もまた、メトロポリスの忌々しい放屁が悪因となっておりますから、お詫びすると同時にお恥ずかしい限りです。




そこで思う事があります。何故かくも屋号「メトロポリス」が長く続いたのか。そこには葉隠武士道が潜んでいる様に思えてなりません。
「水、清ければ魚住まず。」
周知のこの葉隠のフレーズは「水は綺麗なら良いという訳ではない。泥や塵、虫や流木などで濁ってこそ生命は豊かになる」という真理を表現しています。不自然な完全は脆く、柔軟な不完全こそ堅牢だという漠たる思想を貫徹してきた拙グループと相通ずるものがあります。いや、そんな高級なものではないかもしれません。正当化も甚だしいですね。



他方、具体的に考察しますと、リーダー或いはセンターに、偶然にして虚栄心が強い者、陰険な優越感が鼻につく者が置かれなかった事が挙げられるかと思います。また漫画に倣い、そつがないメーテルを主人公にするより、時にズッコケる星野鉄郎がメインである方が面白いという当運営の志向もありましたが、多くのグループが薔薇の様に美しい子や貪欲に前に出ようとする子をリーダーやセンターに配置した結果、その虚飾がほころびとなり、多くのグループが半年や1年で破綻し陰鬱に解散する要因となっている様に感じます。それはリスクを主柱としてそびえる塔の様なもので、見栄えは絢爛ですが、構造には脆弱が伴います。



ここで案ずべき事があります。戦後の人口ボーナスによる内需拡大や冷戦下の米国庇護の元で経済成長した日本経済が、現在は衰え、企業も資金力を失い、テレビ番組やライブの協賛になったり広告やタレント契約金に資金を投ずる事が激減しました。よって、それら追い風に便乗してきた日本エンタメ産業が不振になるのは当然です。今日までエンタメを支えてきたのは好景気であって、それは砂上の楼閣だったと露呈した訳です。企業群のみならずユーザーが娯楽産業から離れ去る時流の中で、果たして芸能活動に栄光の舞台や名誉の輝きはあるのでしょうか。

 





個人に目を向ければ、SNSの巧みな駆使こそが売名の好機かの様に妄信されがちですが、Xやインスタグラム、Youtube等の病的な自己主張や、津波の様に押し寄せるアピールで幾ら'いいね'を稼ごうが、実態の成果はさして比例していません。むしろそのバトルロワイヤルの激化は収拾がつかない惨状に陥っている。

そんな我欲の攻防を見るにつけ、私が個人的に強調したい事があります。マスコミ芸能の成功者に出会ってきた中で、真の意味で幸せになった様に見える人がいないという点です。稀に食卓でテレビ番組を横目にしますと、伊藤〇明さんや田〇圭さんといった懐かしい面々を見かける。「よう、初主演を撮って以来ずいぶんと有名になった様だが、君は今、幸せなのかい?」そう心の中で呟くことしばしば。彼らの努力や幸運を否定しませんが、気の迷いとは言え派手な御乱行の暴露ニュースで世を賑わすあたり、彼らの満たされぬ心の慟哭を感じずにはいれません。(あ、ここで引き続き他の方を例として引き合いに出すと、各方面の大先生や大監督に殺されかねませんので、このくらいで留めておきます。)



伊藤四郎

谷敬

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私の問いはシンプルです。
栄光や、名誉や、売名は、あなたを幸せにしますか?
その根拠は一体なんでしょう?

 



昔は栄光や知名度を得るには本当に大変だった。今はSNSによって、若くして自分の力で己を世に知らしめることができます。要するに社会に自らを誇示する事が容易になった。一方、良い事だけでなく、世論が実に攻撃的であり世知辛く、マスコミやメディアの評価、または人々の'いいね'の信頼性も甚だ疑わしく、また'いいね'が多かったからと言って実際の具体的成果には比例しない。そして賢い子は、いくらSNSで誉めそやされても、それが幸せの本質ではないことに気付きはじめている。あえて名前を挙げてしまえば、夏宮あやか(第5代目リーダー)はそうだったのではないでしょうか。




そこで運営は思います。

早くからSNSで始めるアイドル活動や芸能活動というのは、「栄光を追求するとは何か、売名で本当に自分は幸せになれるのか」を若くして熟考し始めるチャンスであり、時に深く悩み、繰り返し自問する機会であり、早々に「名誉の実態」を暴いてその正体を知り、生き方を形作る時期だと思うのです。10代からアイドルをはじめて30代までなんとかがんばったとして、残りの人生60年~70年の方が人生に占める割合は遥かに大きく、その時の境遇こそが幸せを包括的に決定づけるのです。10年間や15年間アイドルや芸能人をやったとしても、残りの70年以上が不幸であれば、人生は台無しであるということです。つまり、若かりし頃のアイドル活動は、「その時の幸福」ではなく「その後の幸福」の為の準備期間に過ぎない様に思うのです。



「早く負けて見事な負けあり」

これも言わずと知れた、葉隠の教えです。「汚い手をふんだんに使い、そうして得た勝利は、姑息な手段を使わずに敗北することより、はるかに劣り不幸だ」そう言い表しています。

あらゆる陰謀を尽くし罠を仕掛けてまで得た血みどろの栄光が与えてくれるものは、実に後味が悪く満たされず、早々に悟り判断した敗北の方が、誠の幸福、心の平穏への近道であり、真の超越ではないかと思うのです。皆様はどう思われますでしょうか。

 

ここで引用しましょう。「ペペ」と国民に愛された政治家の言葉です。
 

「私達は発展するためにこの世に生まれてきたのではありません。

この惑星に、幸せになろうと思って生まれてきたのです。」
 

~ウルグアイ元大統領 ホセ・ムヒカ 国際会議の演説より。

 




皆様と共に、どうか真の幸せに恵まれますように。それがメトロポリスの願いです。

 

~2024年6月 メトロポリス運営

■告知:6/23 東京アイドル劇場 メトロポリス10周年

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