カッコウと言えば托卵をする鳥として有名ですね。

 

カッコウは自分では雛を育てず、他の鳥の巣に卵を産み落とし、他の鳥に雛を子育てしてもらう。

しかもカッコウはご丁寧に、他の鳥の巣の中の卵を一つ捨てて、自分の卵を一つ産む、という数合わせをするそうな。

しかもカッコウの卵は他の鳥より数日早く孵化するようになっており、

早く孵化したカッコウの雛は、他の卵を全部巣から落とすと。

 

カッコウは仮親の本当の子供たちを全部抹殺した上で、仮親の世話を一心に受けてすくすく育つ。

 

wikipediaの、可愛い小さな仮親に育てられる、デカイ醜いエイリアンのごときカッコウ雛の写真は、実に衝撃的です。

 

ひいいいいいいいい

凶悪エイリアンにしか見えねええええええええ

 

つうかどう見てもお前の子供じゃないだろう!

馬鹿なのか鳥!!!

 

でも進化の研究材料としてはもってこいの素材だそうです、カッコウ。

 

カッコウと、カッコウに托卵される他の野鳥たちとの進化合戦が熱いのです!

 

https://www.athome-academy.jp/archive/biology/0000000268_all.html

 

↑が詳しくておすすめです。

 

カッコウはオナガにも托卵をしますが、実はオナガに托卵を始めたのは、ここ最近のことなのだそうです。

上記の1993年の記事の時点で20~25年前くらいから始まったことだと。

ですから人間は、リアルタイムでカッコウとオナガの進化合戦を観察することができます。

 

>放っておけばオナガは絶滅してしまうんですが、調べてみたら、托卵され始めて10年ぐらいたつと、オナガのほうも次第に対抗手段を確立していることが分かったんです。

まず、カッコウの剥製をオナガの巣の前に置いて、オナガがどの程度攻撃するか実験してみると、托卵が始まって10年以内の地域ではほとんど剥製に対して攻撃しませんが、托卵歴の長い地域ほど攻撃性が強いことが分かりました。

 

最初はカッコウに対して無防備だったオナガが、托卵されるようになって、カッコウを見ると攻撃するように進化してきているそうです!

そしてさらに、

 

>オナガは最初どんなカッコウの卵も全部受け入れていたんです。ところが10年を経過した頃から、自分の卵とカッコウの卵を区別して放り出すオナガが出てきました。

 

カッコウの卵を見つけだして、ぽいっと捨てるように進化してきているそうです!

 

カッコウは実は江戸時代は、ホオジロによく托卵していたそうです。

でもホオジロはカッコウの卵を見抜く天才に進化してしまい、現在のカッコウの卵はホオジロそっくりに進化しているのに、

ホオジロったらカッコウの卵を三十分以内に捨てるそうですw

すぐに「カッコウの卵じゃん!また生みやがったなあいつ!」と見抜いてw

だから最近はめっきり、カッコウはホオジロの巣には卵を産まなくなったそうです。

 

・・・・って、あれ??

 

あれれ??

 

お、おかしくね???

 

卵の見分けがつくのに、雛の見分けがつかない・・・?

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

そんなわけが、ない。

 

そうだ、そんなわけがない。

 

きっとカッコウの雛を捨てる鳥もいるはずだ、よくある「小さな小鳥がデカイカッコウを育ててる画像」は鳥の中でもお馬鹿な奴の写真で、多くのカッコウの雛が捨てられてるに違いない。

 

そう思って、調べて見た。

そうしたら、ね。

 

いなかったの。

 

下記のリンクの、最近熱帯で見つかった種をのぞいて。

 

https://www.jsps.go.jp/seika/2009/index_vol3_3.html
カッコウのヒナを排除する仮親がいた

 

 

カッコウの卵は識別して捨てるけど、

カッコウの雛を捨てる鳥は、いなかったんだ。

卵はともかく、生まれてきちゃった目の前の命を捨てる鳥は、いなかったんだ。

 

見分けがつかないわけないのに。

 

鳥たちは、それが自分の子じゃないと、カッコウの子だと分かっているのでは。

分かった上で、育ててるのでは。

 

だってさ、卵の些細な見分けがついて、明らかに別物の雛の見分けがつかないわけないじゃない。

 

馬鹿は私の方だった・・・・・・。

 

鳥たちはただ、生まれてきた小さい命を殺せないだけなのだ。

 

カッコウの剥製を見ると、剥製がボロボロになるまで猛攻撃する程、心の底からカッコウを憎む鳥たちは、

それでも、自分の卵(時には雛)を地獄に突き落とした雛を、

どう見ても見た目カッコウなその雛を、

育ててしまうのだ。

 

生命って、優しいんだなあ。。。

 

えぐい、怖い、ひどい、そんな下世話なイメージしかなかったカッコウ托卵話。

真面目に考えて見ると、なんだか切なくなってきちゃったなあー。

 

カッコウはまるで凶悪エイリアンのように卑怯で邪悪で許されざる存在に思える。

実際、他の野鳥たちは、カッコウを見たら攻撃しまくるのだから。

 

でもそんな凶悪な存在でも、それが「赤子」(雛)ならば、野鳥たちは懸命に育ててしまう。

そこに、どうしようもない優しい本能がある。

 

この世に愛という本能があるために、カッコウは子孫を残し続けているんだ。

 

 

 

人間なら、どうするだろう。

 

お腹の中に五つ子がいて、その中の一人が他人の子供でさ、四つの胎児を殺して、他人の子供だけ生まれてきちゃったとする。

 

見た目は明らかに自分の子供ではないのだが、

それでも一人の、赤ちゃんなのだ。

 

自分がお腹を痛めて産んだ(鳥ならば温めて生まれた)、赤ちゃんなのだ。

 

私が育てなければ死ぬ赤ちゃん

 

自分が何者なのかもわからず本能のままに、胎内で殺害を犯し生まれてきた、一人の赤ちゃん。

 

私を本当の親だと思っているだろう、赤ちゃん。

 

https://www.youtube.com/watch?v=SDREcoiyj1s

↑カッコウの托卵動画

 

カッコウの雛は他のどの雛よりも、親鳥の育てたい本能を刺激するのだそう。

 

つまり「天使のように可愛い赤ちゃん」なのだ。

 

頭ではそれが悪魔の子だと分かっていたとしても、現実として、目の前で、

私のお腹から生まれてきた、天使のように可愛い赤ちゃんが、天使の笑顔で甘えてくる。

 

さあどうするか。

 

どうする?