↑私を心配してか、気づけばストーカーのごとく度々見つめているアオちゃん。
私は結婚する際に、義実家挨拶の段階できっぱりと「DINKS(子供は作らない)でやっていくつもりです。それでもよろしいでしょうか?」と言って、お義母さんからはアンサーに「それはええんやけど、うちの子、お父さんの血ぃ引いとるから早めにハゲるよ? それは大丈夫?」と明後日の方向から心配されました。「それは自然のことなので気にしません。旦那さんのことは性格が好きなので見た目を気にしていませんから。ハゲてきたら剃ってもらいます。」「いや剃りたくはないよ・・・。(夫)」と、結婚を認めてもらいました。
こんな天然なところもあるけれど、基本的に心配性なのがお義母さん。お義父さんはいつも少し寡黙だけど「ほっほっほ。」と笑っている穏和な人。お義母さんは専業主婦で3人のお子さんを育てていたから、お義父さんは頑張って夜遅くまで働いていた(というか仕事を断りきれないところも夫は譲り受けたと言うか)人。でも、お義母さんが体調を崩したら率先して労わっていてあげていたそうな。
そんな愛溢れる家庭で、何も考えずに(自分で言ってた)野球に打ち込み続けた夫。学力も私からすると「ええっ。学力差はんぱない・・・。」と思うような偏差値の高いところに通っていて(夫からすると、推薦で国公立に進んだ私の方が努力家とか言うけど、普通に勉強したんじゃ進学や就職できないから、小論文や面接で合否が分かれる得意分野に逃げただけ。)、要するに私は好きなことには打ち込み気づかず努力(好きな教授の講義は一度単位とってもまた履修したりとか。)できるタイプだけど、嫌なことからは逃げるタイプ(算数が壊滅的過ぎて、家庭教師に塾にと習っても身に付かず、結局推薦で入り込んだ大学でも教育課程だから算数必須。テストでワースト5になり、教授が厚意で週一の特別授業をワースト5を対象に行ってくれて、任意参加だったけど私だけ最後まで参加。苦手で逃げたい分野だけど、それぐらいには算数はなんとかしたかった。)。夫は得意なことも苦手なこともどちらも抱え込んで頑張るタイプ。要領が良いのは私の方かもしれないけれど、コミュ力低いのは私の方(面接などは、負けず嫌い精神が働くのと、一時的に外面を良くすることはできるから、集団面接などは私にとって問題ない舞台。)で、夫は優しいから人付き合いも良いのでコミュ力高いし色々な職業の知人友人が多数いる。マイペースな側面もあるから、私のことを支えつつも、精神的に回復してきたら野球に励んでストレス発散している。
そんな夫は歳の離れたお姉さんが二人いて、私が初めて心療内科に行って最初にうつとパニック障害、過敏性腸症候群と診断された時に、「実は姉ちゃんが昔パニック障害だったらしくてさ。俺は家にいなくてよくわかんなかったけど、治った後で話されて。なんか乗り物乗れなかったとか言っててさ。それ、メイと同じ症状だなと思った。」と言われました。
そのためか、義実家は唐突に精神疾患判明し、しかも発達障害も判明した私に対してどう思っているかと心配したものですが、「体調大丈夫かい? 元気なときは家に遊びにおいでね。ご飯作るからね。」とラインでメッセージをくれて、たまに贈り物がある時がありますが、疾患が判明した当初の贈り物の中の、おそらく夫宛てだから私は発掘しないだろうと思わせる奥底に「パニック障害者への支援の仕方」というパンフレットを忍ばせていました。仕送り系は勝手に開封しちゃう私が最初に発見しちゃったんですけどね。
その後も強迫性障害だの発達障害だの適応障害だの双極性障害と、精神疾患もどんどん悪くなっていってしまっても、変わらずに度々温かいメッセージをくれています。休職することになっても、気にしないようにと思ってか、それには触れずに同じく体調を気遣いつつ、プレゼントなど贈ってくれています。これはお義姉さんも一緒。メッセージでのやり取りは、うまくできないからほぼしたことないけれど、毎年変わらずにプレゼントを贈ってくれます。
それは結婚してから「互いの両家にはちゃんと父の日と母の日をやろう。その代わりお中元はなしで、お歳暮にだけにしよう。お義姉さん達にはお歳暮代わりに、甥っ子姪っ子のプレゼントを贈ろう。」と、今まで夫はそういうことをしてこなかったようなので、提案して、そうするのを恒例にしました。うちの実家にはもう2度と送らないけどな。
年始には義実家家族で集結して、焼肉パーティーしてからのお義姉さん家(コロナ等状況に応じて変更あり)でのんびりゲームする、といった流れでした。
今年は「集まり行くの行きづらいな・・・。」と思っていたけれど、気を遣っているのかどうなのかわかりませんが、焼肉パーティーだけだったので、何とか参加しました。病気のことなどは全く触れずにいてくれて、焼肉奉行しながらすっかり思春期の甥っ子姪っ子(まだ小さい姪っ子もいるけど別テーブルだった)と、今時の流行りの話とか、同じく2人とも音楽の道に進んでいたので、あるある話をしたりと楽しめました。お義父さんは「さすが学校の先生じゃねえ。孫らと上手に話せるもんやなあ。(出身が西よりの方)」と感心していたらしいです。いやむしろ、小学生だったころの方が上手くコミュニケーション取れなくて、一緒にゲームするぐらいしかできなかったんですけどね。
そんな感じで、私の病気のことは周知されていても、温かく見守ってくれている状況なのですが、他のデイケアの利用者さんと結婚話をすると(自分からここまでペラペラ喋っていないけど、聞かれたら聞かれた範囲で答えている。)、まあ小説やドラマにでもでてきそうな話ばかりで。
精神疾患がわかったら、結婚相手や義家族に罵られてしまったとか。仕事もできなくなったら事前に言葉巧みに貯金を預けさせられ、金をむしり取られて追い出されたとか。結婚相手にはまだマシな対応はされたけど、それでもやっぱり嫌味をちくちくと言われたとか。関係性の遠い義姉の方が憤って暴言を吐かれたとか。色々。
既婚者率は低い施設ですが、こうして病気きっかけに離婚した率は高そうだな・・・と、まだ数人しかそういう話はしていませんが、私は恵まれているんだなと感じてしまうエピソードを色々な人から聞かされました。マジでそんなことある? ってくらいの話で。
けれど、そういった話も泣き泣きじゃなくて、「もーさー、最悪なんだよー!」というテンションで言ってくれるから、助かる。デイケアに通いつつ、薬も飲みつつで過ごしているけれど、辛い過去をそんなテンションで語れるなんて凄いなあと感心しました。私はつい、実家関係とかトラウマ関係のことはトーンを落としてしまいがちなので。私もいつかそんなふうになれるかな。と思いつつ、でも義実家や夫に恵まれていて良かったと思いました。精神疾患患者は支援者に恵まれていないとダメだと聞くので。
それでも昔のトラウマを想起してパニック起こして自殺未遂なんかしてしまう迷惑な女だけど、我が家には猫も2匹いる。シロちゃんはマイペースで気にしないけど、アオちゃんは私の機微に聡い。キッチンで泣きながら包丁握ってやらかしてしまっていたら、いつもこんなに鳴かないのに、ナアナア鳴いて頭突きをしつこく繰り返してきていました。それで「わかったやめればいいんでしょ!」と何故か半ギレしながら、夫のところに包丁持ったまま「ごめん」と謝りに行きました。(包丁持ったままだったのは気づかずで、もう起きた夫からしたら目が飛び出ますよね。たしか普通に対応されていたと思うけど。)
もう頭がほとんど真っ白だから、その後は気づけば病院連れて行かれて、何されたのかもよくわからず(傷を負うと熱が出るらしく、その時発熱していたらしいです。)、とりあえず「あ、今回は縫わなくて大丈夫なのか。」くらいの認識でした。
寝室で寝ていた夫を起こした際も、気づかなかったけれど、アオちゃんがくっついてきていたらしくて、今日、振り返って「そういえば腕を切っていた時にアオちゃんがさあ・・・。」と夫に話をしていた時、夫が「アオちゃん、メイにくっついてきてたよ。アオちゃんがダメって言うんだ、ってのと、俺にごめんって何度も言ってたけど。」と言っていました。
猫は共感性? を持つというので、飼い主が悲しい時に寄り添ってくれることがあると動画で見ましたが、ほんとにそうなんだなあと思いました。以来、ここ1週間、気づいたらアオちゃんがじーっと見つめているということがよくあるので、まだ心配してくれているのかもしれませんが。
でも、先日のデイケアで、親しくなった利用者さんがイイ感じのアドバイスと、自身の体験談を話してくれたり、私と気が合いそうな人を紹介してくれたりしてくれたので、そこでやっと笑顔で話ができるようになりました。夫はそれまで、ずっと抜け殻みたいで毎日泣いている私に、「大丈夫なふりはしていたけど、俺もメイが心配で仕事中も胸がずっとドキドキしてたよ。早く帰りたくても帰れなかった日なんかは特に。デイケアも行けなくなったらどうしようって思ってたけど、行けたし、しかも笑って話せるようになっていてほんと良かったと思ってる。」と言われました。
支援者に恵まれている私は大丈夫だー! と、思いたいです。
↑こんな感じで風呂待ちとかトイレ待ちなんかもされることもある。