私はグレーではあったけれど、典型的な女性のASDの特徴をもちます。
ASDは、「自閉症」「自閉症スペクトラム」「アスペルガー症候群」「広汎性発達障害」を含むもので、中でも私は「広汎性発達障害」の傾向があると医師に診断されて、診断書には確定診断として「広汎性発達障害」と書かれています。検査を実施した心理士さんには、「自閉症スペクトラム」と言われていました。
また、診断では言われていなかったけれど、「衝動型のADHD」の傾向もあります。これは最近発覚した二次障害の「双極性障害」と似ている症状になります。「双極性障害」は確定診断するまでに時間がかかるため、まだ診断書には書かれていません。
二次障害の精神疾患で確定診断として書かれているのは、「適応障害」。詳細な診断書になると、「パニック障害」と「強迫性障害」が記載されます。
「ASD」としての症状としては、
・人とのコミュニケーションが苦手(仕事として割り切って対応する児童対応、保護者対応ではあまり不満を得られなかったので、素が出てしまう同僚や夫との関係で発揮される。)
→雑談が苦手。冗談(おもしろいことは好き。お笑いも好き。)が通じにくい(ユーモアに溢れる人間でありたいと願ってはいる。)。女性(特に集団)の決着のつかない雑談が特に苦手。相手の考えていることや感じていることを察しづらいため、いつも失言して嫌な思いをさせてしまわないな不安(そのくせ、合理的に速やかに会議を終わらせるためにイニシアチブを取りたがる)になる。
・表情が変わらない。
→初対面の人に「落ち着いている」「怖い(厳しそう)」と言われがち。また、緊張する場面においても、そのような挙動のため、「落ち着いていたね。」と言われがち。(研究授業等の発表する際に、必ずといっていいほど言われる。)
・強いこだわりがある。
→自分はこうする、と決めたことを曲げられない。また、そうしないと気分が精神的にも物理的にも悪くなる。
感覚過敏や聴覚過敏もここに原因があるかもしれない。
・感覚過敏。
→特定の種類の衣服が着られない。背中が過敏で、指先で触られると特に嫌な感じがする。マッサージや整体を受けるのに苦労する。自律神経失調症のせいかもしれないけれど、寒さ(暑いのはそこまで)に過敏で、ちょっと気温が落ちた秋には冬服を着だす。真冬は特に寒さで厚着をしまくる。
・聴覚過敏。
→特定の声色、話し方に不快感を覚えたり、若干の左右差の難聴の影響によるものか、聞き取れずにストレスになる。机を指先で叩くような雑音も嫌な気分になる。黒板を爪で引っ掻くような感覚。
・人の顔を覚えられない。
→ASDは人と目を合わせない癖があるらしく(意識していない)、その影響で人の顔が覚えられなくなる。
・友人関係を維持できない。
→友人関係をリセットする癖があり、誘われたら会うまで気乗りはしないけど会いには行くが、職場関係は特に勤務地が変わったら再開することを嫌がる。
・好きになった食べ物を延々と繰り返し食べるようになる。
→好き嫌いが強いのがASDらしく、「嫌いだけど食べられなくはない」というものが私には多い。ただ、気に入ったものは暫く継続して食べ続ける癖がある。夫に「飽きないのか」と言われることがよくある。
・衝動型ADHD(双極性障害)で爆買い。
→やたら散財する。執着する物以外はよりアップグレードしたくなり、趣味のインテリアでは特に発揮される。また、美容グッズも買い溜めしがち。思い立ったらすぐに行動する癖があって、夜中にいきなり大掃除を始めることもある。
しかし、これによって過活動になってしまうことで、心身がドッと疲れてしまう。ブレーキをかけてくれる人(夫)や、自分なりにルーティン(ワンアクションしたらタバコを吸う)を決めておかなければ、脳に負荷がかかってしまう。
・パニック障害
→躁状態が続いて休憩が足りないと、さまざまなストレス耐性が低くなり、混乱状態「メイは こんらん した!」に陥る。それによって涙が出たり、動悸が激しくなったり、立っていられなくなったり、最悪自傷(手の甲を掻きむしってズルムケにする)行為に及ぶ。昔は子供に傷跡を気付かれないよう、ハンドウォーマーを定期的に着けている時期が多くあった。同じところばかり傷つけるため、黒ずみがあったが、今は改善された。一番ヤバい時は、自殺行為に及んでしまい、腕を四針縫った(パニック状態というより、何も感じなくなって「無になりたい」願望で行った。)。
・強迫性障害
→「責任感が強い」と、子供の頃から評されてきたが、そのせいで「こうしなくっちゃ」「ここまでやらなきゃ」という考えで、手を抜くということができずに頑張り過ぎてしまう。また、ASDの「こだわり」のせいもあると考えられる。
これらがあって、「社会生活を営むことが難しい」という「適応障害」と診断されたことになります。
そんな私は休職に入ったことで(休職に入るにも、ドクターストップは11月。入院した方が良いとも言われた。が、学級を最後まで受け持ちたいという「こだわり」と「強迫性障害」によって、無理して年度末まで引き延ばした。)、「休職者は精神障害者保健福祉手帳が取得できると思います。取得することを勧めます。」と、休職手続きの説明にきたおえらいさんの言うことに従って、「なんで?」と思いつつも申請。どうやら、復帰後も継続治療が必要な私はにとって、職場で発達障害に対応した合理的配慮を受けるのに、あると申請しやすくなるとか。
そこで、私が現時点で職場に申請すべき、求める合理的配慮。
・聴覚過敏とコミュニケーション能力不足故の会議参加の配慮
→全体会議が週一でありますが、そこではたくさんの人が伝達事項を伝えてきます。声色や声質、話し方によっては聞き取れない、長時間話を聞くことが苦手という特徴のある私には、1時間〜2時間の会議参加が厳しい。教頭先生に「どんな合理的配慮が考えられるか」ということを相談してみたところ、
①文字起こしアプリを活用
スマホ等で文字起こしアプリを活用し、直接自分の耳で聞かなくてもいいようにする。
これは試しにアプリをダウンロードして、色々と声を吹き込んでみたところ、やはり不鮮明な声は聞き取れない。あと、アプリによると思いますが、ひらがなで羅列されてしまう。より高性能なアプリなら漢字変換もAIで行ってくれるものがあるらしいですが、そもそも音声を聞き取ることができなければ難しい。これが現実的なレベルで聞き取ってくれるものがあれば、文字を読みながら会議資料にメモを取っていく、ということが可能になるので、助かる。聞いている間は、イヤーマフ(感覚過敏故に直接耳栓ができない)をしていればよくなる。
②別室でオンラインで聞く。
職員室にいる人にパソコンで繋いでもらう必要があるけれど、オンラインで会議参加することができる。別室ならば、疲れた時にどんな体制で休んでいても気にする必要がない。私が提案する事項がある時にやや不便な面はあるし、やはり聞き取りづらい声は拾えないという問題がつきまとってくる。
③録音して後で聞く。
情報管理は必要になるけれど、ICレコーダーを職員室で稼働しておいて、文字起こしアプリよりも手間にはなるけれど、後で情報を確認する。これも声色によって聞き取れないという問題がある。
なので、今の所、現実的に実践できそうなのは文字起こしアプリなのですが、良いアプリがないでしょうか。
・配置の配慮。
→学級担任でありたいとは思っていますが、負担が強いため、「少人数教室」担当になるといったことを検討する。なお、各種専科の担当になるには、「臨機応変なスケジューリング」が常に付き纏ってくるため、向いていない。少人数教室も、臨機応変さは必要になるけれど、専科ほどではないと考えられる。算数だけ教えればいい、という負荷の低い授業担当になることで、仕事にてんやわんやする担任より、躁状態が続く状態にはならずに、のんびり過ごせる。駒数が少なくて、おそらく給与が下がるというデメリットもある。復帰したてはこちらから再スタートになるとは思われる。もしくは支援員。
あとは支援級担任。宿泊学習を伴う5、6年生を受け持つことも考えられるけれど、支援級担任の中から一人出れば良いことになっているから、配慮でそれを避けさせてもらえたら、少数を相手にするわけで、通知表も現役の少人数教室の方曰く「各教科を文章で記載する形になるけど、人数が少ないから書くことがたくさんで、特に困らない。」とのこと。また、放課後の作業も、各学年のやっていることに付随する形になるため多くはなく、早く帰宅できる。好きな運動会等の演出に携われないというやりがいは減るけれど、特別支援は比較的得意な分野。普通級にいる、保護者の理解がなくてできることに限りがある特別支援児対応よりも、積極的に特別支援対応ができる。ただ、交流級が多い子を受け持つと、スケジューリングが大変。普通級の動きに合わせて臨機応変に対応しなければならない。支援級の方によると、やはりそこはネックになってくるらしい。支援級が複数級あると、そういう対象の子をなるべく減らしてもらえる。ということも可能らしいけれど。それでも一人でもいると、学級内でも多様な学年、個別で学習進度が異なるために、それぞれに合わせて1時間1時間を過ごすために、指示を考えることが難しい様子。メリットデメリットが大きい。
とりあえず復帰したばかりの時は、週一数時間出勤からだから、支援員での対応になります。
・服薬による高所作業NG
→実際に落下事件を起こした、立ちっぱなしによるめまいが起きる私。高い台に乗って掲示物を貼るという作業が頻繁にある学校での作業を、できない。こればかりは、積極的に周囲に頼らざるを得なくなる。
・上記の問題に対応してもらえる、支援員の配置。
→合理的配慮申請をする際に、「支援員を配置しますか」という文言がある。今までは診断は受けているけれど、一応学年担任をしていたから、支援員を要請すること(人員も少ない)ができていなかった。こんな私のサポートをするための支援員を要請するのに、手帳持ちだと有利に配置してもらえる・・・かもしれない。高所作業や、会議資料をまとめるといった作業。休み時間に児童対応をしてもらうなど、T2とまでは言えなくても、大人二人体制ならば何とかなる場面も多い。教員免許持ちで定年退職したような方がベストだけど、それは高望み。一般の支援員と免許持ち支援員では、できる範囲が変わってくるのですが・・・。でも、支援員がいれば、学級担任も可能。
こういった合理的配慮が、現時点で考えられるところ。解決に至らない問題が山積みですが、手帳持ちとそうではないのとでは、してもらえる範囲が違うらしいので。ただ、まだまだある問題が、今の職場は私のことをよく知っている人が多い。長年勤めているから。けど、基本的に、あと一年で転勤しなければならない状態でもある。だから、復帰のタイミングに関わらず、復帰した際の年度末になったら転勤しないといけない。そうなると、新天地で「こういう状態なんです。申し訳ないのですが、ご理解とご協力をお願いします。」と言っても、関係性のできていない間柄だから、今まで私がどんな苦労をしてどんな貢献をしてきたか知らない人達からすると「厄介な人がきたな〜。」というだけの存在。私でもそう思う。でも、そういうこと、理解してもらえるだけ話す機会が取れないし、実際に私の働きを見てきていない人達だから、理解を得られない可能性がある。それが心配ですね。
