休職に向けてまた一区切りついた行事。いつから始まったのか分かりませんが、私が勤務する自治体では6年生を送る会なる行事があります。

 学年全体でテーマを決めて、他の学年と趣向が被らないように協議し、使う曲もできるだけ被らないようにしてといった職員間でのやりとり。そして学年ではメインで担当する人を決めて、どんな催しにするか、制限時間内で考えます。

 今回は私がメイン担当なのは避けてもらいましたが(というかそれ以外の行事は担当してたし)、テーマに合わせて各クラスで6年生の1年生から5年生までの思い出を振り返るというもの。

 実行委員で担当する学年を決めるというので、私は送り出す6年生を3年間受け持っていたこともあり、「私が担当していた時期にしてや」と注文をつけていたのですが、「じゃんけんで負けました(てへっ)」と、受け持っていない時期の担当となり、「うーん。その頃って何があったんだろうなぁ・・・。」と思いつつ、クラスの実行委員が6年生からとってきたアンケートをもとに、出し物のテーマを決めました。

 「6年生とは付き合い長いから、先生のことも舞台に使ってくれてもいいよ。どんな風にするかは君たちで決めてもらうけど、まあメインは君たちなので、先生はちょっとした役ということで。」と伝えていたのですが、最初はチョイ役だったはずが、「ここで先生が出てこないと」「先生も一緒に踊らないと展開的におかしい」などと言われてしまい、ど真ん中でダンスすることになりました。なぜ。

 ダンスは日頃から空き時間に「ダンスって、身体の動きを良くするのにちょうど良いし、テンション下がってる時なんかにやろーよ。」と言ってやらせていたものにしました。練習時間の時短。

 他にも異なるダンスを踊る子など仮装する子などが出て来て、言っちゃうと何のアニメかわかりそうですが、黒い衣装にネクタイをして顔にラインを描くという仮装のアニメダンスをする子達もおり、その子達から「顔にラインかきたい!」「ペンでやっていいですか!?」としつこく言われるもんで、「保護者の方から連絡帳で、アイライナーでかいてオッケーと一筆もらえたら、先生がアイライナーで描いちゃる。」と折れてやり、保護者の方々もどうやらノリノリですぐに返信をくださって、日頃使わないから購入した黒のアイライナーで顔にラインを描いてあげました。

 練習までは私が指定していたラインにしていましたが、本番になると、おずおずと「あの、こういうキャラのラインにしたいんですけど。いいっすか?」とそれぞれ注文が来たので、まあええかと思ってラインを描いてやりました。帰ったら保護者の方が写真を撮るとうきうきしていることを伝えられました。

 ネクタイも、百均で購入すんのもなんだかなーと思っていたところ、旦那が「俺の貸してやるよ。ちょうど良い色あるよ。もうボロボロだから使ってくれて大丈夫」と申し出てくれたので、ネクタイの結び方を練習してネクタイもつけてあげました。

 他の仮装部隊には、もともと持っていたお誕生日サングラス(コロナ禍になってから使い回しはよくないと思って、使わなくなっていた。消毒してから使わせた。)を渡したり、衣装を揃えさせたりと、色々と奔走しました。

 まあとにかく面白いことは好きだから、私も本気。ダンスの方はやらせてばかりで、私は簡単にしか練習してこなかったので、家でも必死こいて練習しました。私の苦手な動きが入っているもんで、子供にコツを聞きつつ、何とか仕上げました。ついでに私もお誕生日サングラスつけました。

 そんなこんなで本番では、他の子ども達と一緒に「緊張するぅ・・・。先生なんか出て来て滑らんかな・・・。」と弱音吐き、他のクラスの子に「大丈夫! 私も緊張する〜。」と、子どもと同じ目線でどきどきワクワクを楽しみました。

 本番では登場したら笑いが上がっていたし、他のクラスの出し物と比べてどれぐらいの違いがあったかは分かりませんでしたが、とりあえずやりきりました。

 終わった後は馴染みの先生から笑いながら「おっつー」とか「良かったよ!」と言われたので、とりあえず成功ということかなと思います。仮装に気合いを入れていたことにも反応されていたし。

 それに全学年同時発表ではないので、各クラスでリハーサル動画を観る機会を設けたのですが、その後に他に受け持っていたことのある学年の先生から「メイ先生が舞台に出て、キレッキレでダンスするから、子供達もめっちゃ笑ってたよー。キレが良い!って言ってたね!」と言ってもらえて、練習した甲斐がありました。

 自分のクラスの子達に持ち上げられる形で、メインを演じることになりましたが、私も楽しませてもらえて、大変だったけれど、これでまたもう一つよい思い出ができました。子供達が私のことを尊重してくれていたおかげですね。

 まだ学習参観やら懇談会、通知表の作成やクラス編成、要録の作成などといった仕事が山積みですが、残りわずかな時間を楽しみつつ、達成感のある終わりを迎えられたら良いなと思います。

 ちなみに子供達と同じ席にいたものだから、別クラスの子達が喧嘩したりふざけたりしているのを牽制したり仲裁したりで、「おいおいこのクラスも大丈夫かよ・・・。」と不穏な感じもありましたが、とりあえず自分のクラスが安定していることに感謝しておこうと思いました。