毎週恒例のミステリ。今日は祝日だったので、本当は午前中にやりたかったのですが睡魔に負け、めいっぱい昼寝してからの夕方から投稿作業です。

 

 

 

 

 ①冒頭は刑事パート。青砥が捜査会議で連続放火殺人について「両親が死亡し、幼い子供だけが生き残っている。現場の塀に炎のマークが象ったものが描かれている。」と説明しながら、3年前にも同様の事件があり、証拠不十分で逮捕できなかったがボヤ程度の火事で医療少年院に収容された井原のことを説明します。また、炎の天使というサイトがあり、そこで説明されているように炎のマークは子供たちが天使を呼ぶためのマークであり、天使が放火を行っているのだと説明します。

 

 ②クリスマスの雰囲気の街中、ライカに要求されたプレゼントについて悩みながら歩いている整とニアミスしている風呂光。風呂光はウィンドウにあった「もじゃもじゃ」のマフラーをプレゼント用として購入します。

 

 その後、放火殺人の生き残りの少年と手続きの引継ぎをするために赴いた病院でライカの姿を見かけ、ライカが赤いいちごのオーナメントを買うのを見ました。

 

 そして整が前回の最後で下戸に捕まる日も、ライカと日中に「午前三時に会おう」と約束され、一方的に別れられます。

 

 その後場面は転換し、病院の虐待児を助けるために病院に行こうと井原と話す下戸は、心酔しきった様子で井原に「香音人さんじゃないとあの子は救えない」と言います。

 

 そして病院で整に「温室の女にクリスマスパーティーの準備を頼まれた。夜にここに来い。」と下戸は言います。

 

 ③池本は井原がつかまらないことにやきもきしていたところ、青砥がサイトの管理人を見つけたと言います。この17歳の少年もまた事件記録にあり、5年前の放火で生き残った子供でした。夜遅くですが、いつまた事件が起きるかわからないと今すぐ現場に行くと青砥が言います。

 

 ④そうして前回の最後に続きます。整は虐待児の母親と再婚相手を縛り付けてある倉庫に監禁されて一緒に放火されそうになりますが、整が事前に風呂光に電話をかけていたことで、折り返しをかけた風呂光の着信音にイライラした下戸は整の携帯を取り出し、いちごのオーナメントを見て身体の痛みに襲われます。

 

 そして、整は「いつから赤いものを見たら身体が痛くなるようになったんですか。放火があってからですか。ご両親が亡くなった時からですか。シャチの話とヤギの話をした時、あなたは同じ反応をしました。ヤギの話は放火犯の拷問についてでしたが、あなたはシャチの話と同じように自分のことのように受け止めた。あなたが放火犯なのですか。」

 

 下戸は「俺が天使なわけないだろ。天使ってのはもっときれいなんだよ。」と言い、整は「その先輩に会わせてください。」と近場にあったトマト缶を武器に脅します。

 

 整は「警察に通報しないんだな。あの子の両親を助けなくていいのか。」と言う下戸に、ただ「行きましょう。」と言います。そして、倉庫がマンションになったような、豪華な部屋に連れていかれます。

 

 ⑤そこで井原と出会います。抱いていた猫は部屋の片隅にある大きな箱をカリカリとし始めました。整は部屋をきょろきょろと見まわします。井原は自己紹介し、猫は「シシ」と紹介します。自分の名前は母の趣味がお香だったから、香音人というんだ。と言い、整は「お香は嗅ぐものではなく聞くもの。」と回答し、「お香は火で焚くから、僕と火は切り離せないものなんだ。」と語り、母との関係を語ります。

 

 父と離婚してから尋常じゃなく溺愛するように、同時に苛むようになった。きっと僕はいつか母に殺されると思った。でも香炉の火が畳に落ちて家が燃えた。母は助からなかった。炎が僕を助けられた。

 

 ⑥それから父に引き取られた。でもあちらにも家庭があって、宛がわれたマンションを売り払って下戸の名義でここを買い取った。

 

 炎の力を使って、僕と同じ辛い気持ちをしている子供たちを助けたいと思った。と語ってから、下戸は語り出しました。

 

 下戸は兄弟で出来が違っていて、兄の方が可愛がられていた。でも兄は風邪であっけなく死んで、母親から虐待されるようになった。でも香音人さんが来てくれた。「僕が助けてあげるよ。君が決めていい。」と言われたことを告げ、整は「ろくさんに決めさせたんですか。」「ろくさんの許可を取った。」と言いました。

 

 親父がいる日を選んであのマークを書いた。感謝している。ありがとうありがとう! と苦しそうに叫ぶ下戸。

 

 整は「でも赤いものが見られない。すごくしんどそうです。」と言います。「それをずっと抱えていくんですか。他の子供にも、それもまた虐待です。」と言うと、井原は「何人助けたかな。」と言い、下戸は「幸せだよ!」と言いますが、半年前に出所した後、助けた子に合いに行ったんだ。と言いました。

 

 ⑦そして、刑事パート。サイトの管理人がコインランドリーに行くと言うので、それについていきます。その間、風呂光に整から着信があり、風呂光は携帯電話を取りました。

 

 場面転換し、ライカが時間に整が来ない事に気付いて残念がりますが、自分が贈ったオーナメントが落ちているのを見て、近くの倉庫の中に入ります。拘束されている両親の口元だけほどき、「もじゃもじゃ頭を知らないか。」と問いますが、両親は知らない、カエルみたいなやつだけ、助けろ、倉庫みたいなところに連れていかれていた、と言っているのを聞いてから、改めてライカは口元を覆い直して倉庫を出ていきました。

 

 そして刑事パート。天使に頼んだのかと問い詰める青砥ですが、サイトの管理人はあくまでも噂話として言いますけどと前置きし、親に虐待されていたこと、公園にいたらカエルみたいなやつがいて、天使を連れて来るといった。と言うので、井原の写真を見せますが、「それを言うほど俺は恥知らずじゃない。」と言います。

 

 そして半年前に井原と下戸が会いに来たこと。そして管理人は井原に幸せになっている様子で安心したと言われ、管理人はあんな親でもいないのはハンデが大きいんだよ。でも前より良いと思わないとと思わなきゃ。俺は選んだ。サイトやっているのは他のやつらがどうしているのか知りたいからだ。みんな病んでいたり、幸せになっていない。そして管理人は井原にオマエは殺す許可を出していない。俺たちは自分で殺した。殺す許可を出した。あんたとは違う。二度と来るな。と言ったことを告げます。

 

 青砥は他の子供とも会おうと池本と話しながらコインランドリーを出ますが、電話片手の風呂光に「何やってるんだ。」と言い、風呂光は「会話がヘンなんです。」と返します。

 

 井原の住居のシーンに戻り、「僕は助けられたと思っていた。でもダメだった。」と言い、下戸は必至に「俺は幸せです。」と言いますが、井原は「もうこれ以上できない。天使を辞める。」と言い、下戸は「ダメです! 苦しんでいる子供たちはいっぱいいるんです!」と縋りつきますが、整は「香音人さんは辞めたいと言った。でもろくさんは辞めたくなかった。だから殺したんですか。」と言い、下戸は「はあ?」と返します。

 

 整は「僕は一度も香音人さんという人を見ていません。火事の現場でも一人で喋っていて、ヘンだなと思って気になっていたんです。でも足湯で会った時、先輩といたと言った。僕は混乱しました。」先輩がいるのかいないのか半信半疑だったが、ここに来るまで。と言います。

 

 一瞬刑事パートに戻り、風呂光は「さっきから2人と会話している風なんですけど、相手の声は同じなんです。」と言います。

 

 整はさっきから香音人さんが話しているのはあなたです。と告げると、下戸は美しかった部屋がぼろぼろのゴミ屋敷に変貌したのに気づきました。

 

 整は「その床の血痕は香音人さんのものですか。」と冷静に告げると、下戸ははっとしたように崩れ落ち、子供のうちは公園で虐待児を探せたが、大きくなったから病院で探すようになった。でも香音人さんはへんなサイトをやっているのを見て、管理人に会いに行ってから「もう辞める。」って。そうしたら、家にリンゴを持ち込んでいて。俺は役に立たないからもう捨てられるって。と、衝動的にナイフで刺したことを回想しました。

 

 井原は死に際、「美味しいアップルパイのレシピを見つけて、ろくちゃんが食べられたらいいなって思って。ごめんねろくちゃん。痛くさせて。ろくちゃん、助けてあげられなくてごめんね。」と言っていました。

 

 それから下戸は香音人の死を受け入れたくなくて幻覚を見るようになり、あたかも香音人が存在するように、シシも存在するように振舞っていたのです。

 

 そのシシも、自分では世話できないからと冷凍庫の中に香音人と一緒に冷凍したことを思い出しました。

 

 「シシが見えているように振舞っていたのなら、ろくさんが遺体を見つけて欲しかったからだと僕は思います。」と言います。そして整は携帯を切り、「何かあった時のために刑事さんと繋がってました。」と言います。

 

 ⑧刑事パートになり、逆探知で整の居場所の大方の場所を割り出して捜索に入ります。

 

 下戸に「オマエ、何者なんだよ。」と問われ、整は「学生です。教師になりたいと思っています。」と言うと、下戸に笑われます。

 

 下戸は親に階段から突き落とされて両足を骨折して、暫く車いすで学校に通っていた。そうしたら、クラスメイト達に何度も何度も公園の滑り台で滑らされて、足がとても痛かった。そこを担任が通りかかって、手を振った。翌日、担任は「この子達はカエルくんと一緒に遊んでいてあげて優しくて良い子たちだ。みんなもカエルくんと遊んであげようね。」と拍手した。と思い出話を語り、「あいつらより、担任への恨みの方が強い。」と言うと、間髪入れずに整が「担任の先生は他の子と同じようにカエルと呼んだ時点でダメです。」ときっぱり言います。

 

 「僕は、いつも色んなことに気付きたいと思います。僕のクラスにろくさんがいたら、その異変に気付きたいと思います。香音人さんがいたら、その異変に気付きたいと思います。」と言い、「なんで俺、香音人さんを・・・。俺、死刑になるのかな。それはいいけど、何をしたらいいんだろうな。その日まで、一人で。何をしたら。」と下戸は嘆き始めました。

 

 整は、「僕も小さい頃、色々あって帰りたくなくて、いつも図書館でぼんやりしていたんですけど。」と回想を始めます。

 

 きれいな女性がしゃがんでいる整に「アリをみているの? アリって字書ける?」と、小学生低学年かどうかくらいの整は蟻と地面に書き、女性に褒められます。そして、「虫は分かるけど、義はどうしてついているのかな。調べてごらん。」と言われ、「ギという音から来ているのもあるけど、アリの行動が義理とか忠義とかを想像するからだと思います。」「へえ。よく考えたね。じゃあ次はこの石について考えてみようか。」「石?」「なんでここにあるのかな。なんでそうなのかな。いっぱい考えてみるといいよ。そしてそれを誰かに話そう?」「誰に?」「誰でもいいけど、誰もいなかったら私でもいいよ。」

 

 「考えるといいと思います。身の回りにあるもの全て、考えて、考えて考えて、誰かに話してください。」と、整と下戸に告げました。

 

 そこにライカが唐突に登場し、オーナメントをぶら下げてやってきて「役に立ったみたいだな。」と、まるで下戸に襲われることを想定していたかのような口ぶりを見せます。

 

 そして、冷凍庫の中を見て、「そんなことだろうと思った。最近の天使の仕事は雑だったからな。」と呟き、そこに跪いて自省録の暗号を読み上げました。

 

 ⑨そこに刑事たちが乱入。青砥に「久能、オマエいい加減にしろ!」と八つ当たりのようなことを叫ばれつつ、現場保存と下戸の逮捕に動き出します。いつの間にか姿を消していたライカに「あれ、ライカさん?」と呟いたのを聞きとがめた風呂光が「他にも誰かいたんですか?」と問い、自省録とライカから渡されたオーナメントを両手に持って「誰もいません。」と否定する整に、両手にあるものを見て、ライカが買ったオーナメントを整がプレゼントで貰ったことに気付く風呂光。

 

 ⑩下戸は大人しく連行されて行きます。

 

 後日、病院で縛られた両親の子供は施設で保護されている。と風呂光は言い、池本はそりゃどんな子供も親が好きだろ。と言いますが、「それ、いい話じゃないです。子供のその気持ちに大人がつけこんでいる。でも、母親も追い詰められている。」と語り、何か言いたげな風呂光から「メリークリスマス」とだけ言われ、解散します。

 

 署に戻った風呂光は整にプレゼントしようとしていたらしいマフラーの封を解き、自分の首に巻きました。

 

 整は病院でライカと再会し、「感謝する。君の火に助けられ、苦痛は過ぎ去り、私は幸せに満ちている。」と自省録で解読した香音人に向けて言った台詞を告げ、「あなたも呼んだんですか。」と問われると、「私の判断だ。ちやこは関係ない。」「二人とも虐待を・・・」と言われかけたところで、また自省録の一文を読み上げてから「あれを読んでから心が決まった。彼にまた一度会いたかった。ありがとう、整くん。」と伝えました。

 

 

 ①刑事パートは原作にはありません。

 ②風呂光がプレゼントを買うことはありませんし、ライカがオーナーメントを買うところも観ていません。

 ③サイトのことについて具体的に会話する場面はなかったです。

 ④この時電話する相手は本来は池本です。

 ⑤猫のことは、額の模様がシシリー島にある、とある村では自然発火現象が起きるという話をしますが、ドラマではしていません。

 ⑥元々はマンション住まいだったとか、下戸の名義で買い取った部屋ということは原作では語られておらず、最初からこの部屋(富裕層が購入するマンションみたいな場所)だったと言っていました。

 ⑦ここも池本が電話に出ることになっていました。

 ⑧逆探知で見つけたというような描写は原作にはありませんでした。

 ⑨風呂光がオーナメントのことに気付く描写はありませんでした。

 ⑩下戸は本来、去り際に「俺も海の生き物だからな・・・。」と謎の言葉を残して去っていく描写がありました。

 

 

 「炎の天使」編が終わり、次回は「アイビー」の話ですね。原作で言うと今回までが5巻で、次回は6巻。このペースだと、もしかすると、現在発行されている10巻辺りが最終話になるのかもしれませんね。

 

 ここで整が将来は教師(ドラマでは教師と言っていますが、厳密に言うと小学校の教師)になりたいという目的があることが分かります。その目的も、自分が過去にあった出来事(おそらく父親による虐待。母親はドラマではっきり描写されていましたが、父親によるDVによるものか精神病になっている様子が見られています。)。それもあって、倉庫から香音人の家に移動する際中に下戸に「虐待両親、助けないのか。」と問われた時に無視していたのでしょう。原作では、何か思うような節のある一コマが挿入されていました。

 

 そして、原作だと、「メジャーリーガーの試合などで観客が乱入しても、絶対にテレビに流さない。それと同じで、虐待している両親からは、子供がいくら会いたいと言っても、大丈夫な環境になるまでは絶対に会わせない。あちらは毅然とした確固たる大人の意思があります。僕もそうなればいいと思う。」と言うような話もありました。

 

 現役小学校教員からすると、整の言うように全員の異変に気付くって、けっこう大変なことなんですよね。異変といっても様々なパターンがありますし、その対処法も親を刺激しないようにしつつ・・・みたいな気遣いなんかも必要だったり。

 

 映画で見ると、アメリカだと教師の言うこと絶対! ダメなら退学! とか、カウンセリングも強制介入とか、やることなすこと全てこっち側に主導権があるなと思うんですよ。でも、現状の日本では保護者の顔色を窺いながら、下手に出なければならない。昔は体罰が横行していて、教師の言うこと絶対! 的な部分がありましたが、体罰はいけないにしろ、もうちょっと教員の立場というものを向上させてもらえないと・・・と思いますね。中には不届きな教員がいるからどんどん価値が低くみなされて行ったところもあるのでしょうけど、「これってあんまりじゃないの?」と思うようなことを言い出す人が多くて、神経やられますよ。そうじゃなくて、子供のためにしてることなのにー。と、いうことが裏目に返ってくることも多々ありですから、もう無感情にやり過ごすことしかできなくなってきているのかな・・・。と、諦めちゃいそうになりそうですね。

 

 でも、整の言う通り、原作では「蔵」の話で「子供の心は柔らかいセメントでできていて、落とされた形が固まってしまったらそのまま将来まで心に残る。」というようなことを語るシーンがあって、その柔らかいセメントに妙な形を残さないようにすることがやはり大事だなと思いました。

 

 ちなみに、風呂光が整に惚れてる・・・? 的な恋愛描写が出てきましたね。実際、原作では恋愛要素皆無(ライカとはちょっとある)なのですが。風呂光とヘンにくっつけようとする流れもなんかな~と思いました。

 

 今回の話の最大のトリックは、「実は井原はすでに死んでいる。」で、原作だと、最初に放火現場で整は一人でいる下戸と遭遇しており、その時に猫を抱いて(いる風に)フードを被った姿の下戸から丁寧な口調で「放火は怖いですね。」というようなことを言っており、「(え、食堂で会った時の様子と全然ちがう・・・。)(足湯で会った時とも口調がぜんぜんちがう・・・。)」という伏線を敷いていました。流石にこれを映像でやっちゃあ、もろバレですものね。だから、ここの描写はどうするのかなーって気になっていたのでした。

 

 今回も打つのに疲れた・・・。でもやり始めたら最後までやり通さないとって完璧主義思考があるので・・・。次回は2週遅れとかになるかも。今日は祝日でやりやすかったですが、本来はいつも水曜の仕事終わりに書いているので、次の日に響くんですよね。肩こりが。だから休日に書くようにしていけたらいいなあ。とか、ある程度ドラマ進んでからまとめて書けたらいいかなあとも思いました。「こうしなきゃ!」っていう精神、なんとかしなきゃですからね。何分、年度末なもんで色々忙しいですし。そうできたらいいなー!