私は左利きです。
以前にもどこかで触れた気がします。
黒板に板書する時も左手でやっている・・・というような感じで。
私は自閉症スペクトラムの特性で、母方の祖父母にあまり懐かないというか、安心しない対象となっていました。
祖父のことは好きでした。映画に連れて行ってくれたり、小さい町工場の社長を務めていたりと。でも寡黙で、温和な人でした。
祖母のことは苦手でした。母親のヒステリックな部分を引き継いで(たぶん私も)いたので、兄なら「男の子だから」と許されていることが私がやると「女の子なのに」と時代錯誤なことを言う人だったからです。
そして専業主婦なのに、料理がちょっと微妙(父方の祖母は美味しかった。祖父は産まれる前に亡くなっていたので知らない。)。
それに宝飾品が好きで、販売員を呼び出してはニセモンばかり売りつけられていた有様でした(ニセモンだと分かったのは生前分与で、好きなアクセサリーを好きなだけもってけ。と言われた時があり、どれも趣味ではなかったもののとりあえずいくつか貰っておいて独り暮らしの時に売っ払おうと思えばどの宝石もイミテーションでした。本物っぽくて見た目が気に入った真珠と黒真珠のものは取っておいてある。)。
祖父がわりと稼いでいたので良いところに一軒家も建てていましたが、そこも今は痴呆症で埃だらけ火器類を排除された状態です。
話は逸れましたが、両親はよくこの母方の祖父母に私と兄を預けていました。それは良いのですが、環境に順応できなくて、夜はだいたい両親が呼び出されて家に帰っていました。
そのため、祖母は愛想の良い兄のことをよく気に入っており、旅行も兄だけ連れて行くなどしていました。
それに、躾も両親は放置気味だったので、祖父母が私たちを躾てくれていました。
正確に言うと、「兄だけ」です。
兄も生まれつきは左利きでしたが、祖母が熱心に教えて、右利きになることができました。
私は放置。直そうともしなかったそうです。
私はテレビで食べ物を食べているシーンを見る度に箸の持ち方を見て学び、テレビなものだから正反対に映って見えますから、左利きのままで育ちました。
世の中は90%が右利きで、10%が左利きであるという傾向があります(これは児童が教えてくれた。)。
つまり10人中1人は左利きなわけですね。
もちろん左利きであることでメリットがあることも知っています。
(左利きのメリットとデメリット。無理な矯正は子どものストレス? | 小学生の勉強と遊びを応援|おやこの黒板 (oyakonokokuban.jp))
↑個人サイトっぽいので、掲載がNGだったら申し訳ありません。消します。
しかし、世の中のものは多くが右利き用にできています。文字もそうです。
小学生のころ、左から右に向かって書くことがどうもうまくいかず、私は右から左に書いていました(今では直しました。)。
習字の時間も左で。当然、上手な字が書けるわけがありません。
よく出る話がレードル。最近はどちらにも対応したユニバーサルデザインを採用しているところもありますが、歴代使い続けるような給食の配膳で使うレードルは右利き用です。私が盛ることもあるので、やりづらいったらありゃしません。
しかしながら上記のような引用サイトにあるように、芸術面で優れた成果も出していませんし(まあ普通程度に身に付けるのは簡単だった。)、運動ではなぜか右利きだったとわけのわからない状態。
更にはIQが高くなると言われていますが、私は標準レベルの88と心理検査ではっきり出ています。ぜんぜん天才じゃない。
縦書きで字や手が黒ずんだりしないのは有効かもしれませんが、多くは横書き。意味なし。
今住んでいるマンションは、構造上左側にトイレットペーパーホルダーがついているので、ペーパーが取りやすくなって楽になりました。右利きの夫は不便でしょうが。
大学では当然、習字を教えることも想定して草書までやらされましたが、ここでは頑張って右手で書きました。左利きなのに右手でがんばっていることを評価されたのか、ぜんぜん上手く書けなかったのに評価が良かったです。温情ですね。
飲食店では左隅に座ります。右の人に迷惑がかかるからです。
更には書類作成時。左側に項目が書かれていることが多く(学校の名簿が際たるもの)、書き損じが発生します。これが結構キツい。
左利きの人はデメリットの多さから、ストレスを溜めやすく、今の状況を作り上げているのもこれもあるかもしれません。
でも、そのストレスで早死にする傾向にあるともいうので、「じゃあ、いいや・・・夫より早く死にたいし・・・。」と思っています。
保護者は自分のお子さんが左利きだと知ると、「右利きにした方が良いかしら・・・。」と悩むそうです。
私が言えるのは、「左利きだと知る前から物は右で使わせるようにする。矯正箸やスプーンなども右で使わせる。」と、左利きになってからでは遅いということです。
左利きから右利きに矯正しようとすると、そのストレスでチックが出たり、乱暴な言動に出たりするようです。チックは成長と共になくなるので、小学校でも面談で「チックが出ているのですが・・・。」という相談を受けることもありますが、チックは成長と共になくなることがほとんどなので、大人になってもある場合だけ病院で相談すると良いと思います。
というか、チックになることくらいよくあるからです。(ていうか、単にまばたきがちょっとだけ多いかな? そうでもないよな? レベルの子に対して保護者が「うちの子チックなんです! どうしたら良いでしょうか!?」と心配そうに言われたことがありますが、「いや・・・あれチックなの? ちがくない?」と思いました。お母さん、心配が過ぎると自分が病んじゃいますよ。)。
ただ、私は「習字だけは左利きの子も右でやった方が良い。私はそれで後悔した。どうしてもいやだっていうならそれで良いけど、後々後悔するかもしれないから。」
と、児童に伝えると、クラスにいる左利きの子たちは素直に受け止めて、右で書くようにしてくれています。万が一、習字の先生になりたくなったら。万が一、小学校の先生になりたくなったら。左利きの私がそうなったように、子供たちには様々な将来が選択できます。その時、左しか使えないというのが大きなデメリットとならないように、導きたいと思っています。
というわけで、ユニバーサルデザインな世界を望みます。日本は左車線ですが、あれはなぜなの? 対向車との距離感の方が大切だから? 昨日左側を防護柵にぶつけた身としては左ハンドルにして欲しいんだけど?
と、思っています。