今や日本で知らない人はいないと思われる「鬼滅の刃」。作者は吾峠呼世晴先生(自分のイラストをワニの絵で描くから通称ワニ先生。)。集英社の少年ジャンプで最近まで連載されており、最終話が描かれてからまだあまり間もないところです。

 

 アニメ第1クール(と思いたいし絶対に第2クールか続きを映画で描いていくであろう。)の続きであるシーンを描いた「無限列車編」は歴代最高興行収入1位となりました。すごすぎる。

 

 アニメのOPである「紅蓮華」や、「無限列車編」の主題歌「炎」(歌手はLiSAさん)も大ヒットしており、私のクラスの子たちでピアノが上手な子は休み時間に弾くこともあります。

 

 

 ~ここからネタバレ注意~

 

 

 まさにジャンプの王道「友情・努力・勝利」が詰め込まれた作品でした。

 

 もう説明不要とは思うくらいの知名度なのですが、一応私の視点からストーリーのあらすじと感想を書きます。

 

 時は大正時代。主人公の竈門炭治郎(かまどたんじろう)は、父を病気で亡くしており、弟妹の多い家族の大黒柱となって炭焼きの仕事に励んでいました。

 

 平穏な暮らしを送っていたある日、炭焼きの仕事で家のある山の上から麓の町まで下りて炭を売る炭治郎は、町の人たちからも愛されており、特異体質である「鼻の良さ」で推理しても信頼して受け入れられるような人物でした。

 

 そうして炭を売り切って家に戻ろうとした矢先、山の途中に住んでいる三郎爺さんから「もう暗くなってきた。鬼が出るから今日はうちに泊まっていけ。」と、家に泊めてもらうことになります。

 

 「三郎爺さんは独りが寂しいからお泊りに誘ったんだろうな~。」と、炭治郎は呑気に捉えますが、翌日、家に戻った炭治郎が見たのは血まみれになって死んでいる家族の死体。

 

 驚愕しながらも、僅かに息のあった妹の禰󠄀豆子(ねずこ)を背負い、医者に見せに行こうと急いで下山するも、途中で禰󠄀豆子は鬼に変貌して炭治郎を襲います。

 

 何がどうなっているんだと混乱しつつも、炭治郎は防戦しつつ、禰󠄀豆子に声を掛け続けます。

 

 そこに現れたのが、鬼を狩る政府非公認の組織に所属し、「柱」と呼ばれる幹部である冨岡義勇(とみおかぎゆう)。鬼である​​​​​​​禰󠄀豆子を即座に殺そうとしますが、炭治郎は必死の抵抗をし、何とか説得を試みようとするも、気絶させられます。そして禰󠄀豆子を殺そうとしますが、禰󠄀豆子は血を流して倒れる兄を喰らおうとせず、守る体勢を取ります。

 

 そこから、「この鬼と兄は他とは違うかもしれない。」と思い、本来ならば鬼は必ず滅さなければならないところ、見逃し、自分の師匠でもある鱗滝の元へ修行を付けてもらいに行くように指示を出します。

 

 そうして苦しい修行を耐え抜いた炭治郎は、生き残りを賭けるという選抜試験に通り、晴れて「鬼殺隊」の一員となるのでした。

 

 ここから、同期である我妻善逸(あがつまぜんいつ)、嘴平伊之助(はしびらいのすけ)と共に様々な任務を潜り抜け、他の柱と時に対立、時に協力し、「鬼」の禰󠄀豆子を連れていることも認められ、大勢の鬼殺隊員に「大事な仲間」「重要な戦力」として認められていくようになりました。それは、最終決戦での周囲の隊員たちの立ち回りからも感じ取れます。

 

 この最終決戦では、容赦なく重要人物がえげつない姿となって殺されていく描写に衝撃的を受けました。

 

 もともと、私が「鬼滅の刃」を知るきっかけになったのはジャンプ+で一時掲載された冨岡義勇と胡蝶しのぶの外伝ストーリー(しかも描いた人は別の人)で、「なんかようわからん。」と、注目していなかったのですが、ネットフリックスでアニメを観て、「なんじゃこりゃー!! めちゃくちゃおもしろいやんかー!」となって、原作を調べたことがはまったきっかけです。

 

 夫にもアニメを観せて、「おもろいやろ?」と勧めると、夫の方も「めっちゃおもろい。」と同意し、その頃には既にどの店舗でも品薄状態だった鬼滅の刃(最終巻が出る前の22巻が出たぐらいの時)を、夫の方が熱心に買い集め始めました。私は「しめしめ・・・。」状態です。

 

 結局、どこ行ってもなかなか集まらなかったので、予約できる書店で購入し、最終巻(とついでに小説版や公式ファンブックなども集め)まで蒐集することが叶いました。

 

 そんな「鬼滅の刃」ですが、私の好きなキャラクターは以前どこかで話しましたが、「時透無一郎」。なぜ好きかというと、「死に様が最高に格好良かったから」です。

 

 

 ~ここから更にネタバレ注意~

 

 

 最年少の「柱」で、天才剣士の彼ですが、重い過去を持ち、原作途中までは記憶障害を患っていました。そんなトラウマを思い出した時、炭治郎の言葉や周りの仲間たちとの触れ合いによって乗り越え、更なる活躍が期待・・・と思ったら、唐突に始まる最終決戦。そして、そこでの強烈なストーリー展開。

 

 「無限城」という、鬼サイドの「柱」的立場である幹部の一人が作り出した城に、いっきに仲間たちが閉じ込められます。そんな城の中に潜む仇敵であり、鬼を産み出す存在の「鬼舞辻󠄀無惨(きぶつじむざん)」を探して城の中を駆け回る隊員達でしたが、城の構造も動かし放題で、時透くん(っていつも呼んでいる。)は鬼の幹部の中でも一番強いとされる黒死牟(こくしぼう)​​​​​​​と会敵することになってしまいます。

 

 強すぎヤバすぎと最初は時透くんもビビるほどでしたが、すぐに冷静さを取り戻し、戦いに挑みます。

 

 が、即行で片腕を失います。更に時透くんの刀で柱に磔(はりつけ)にされる柱の時透くん(作者、これ狙ってた?)。黒死牟は鬼になる前、継国巌勝(つぎくにみちかつ)という名の遥か昔の鬼殺隊員で、強くなりたい、なり続けたいがために鬼となった者でした。そんな黒死牟は、時透くんのご先祖様でした。「お前も鬼になるといい・・・。」と、ローテンションで勧誘。そのための磔でした(鬼にするには鬼舞辻の血がないとできないので。)。

 

 そこにやってきたのが​​​​​​​炭治郎と同期であり、「柱」の一人である不死川実弥(しなずがわさねみ)​​​​​​​の弟である、特異体質で鬼の一部を喰らうことで鬼の力を発揮できる玄弥(げんや)。何とか戦おうとするも、あっさりと腹を真っ二つにされます(鬼の力を持っているため、一応生きている。)

 

 絶体絶命の中、弦弥の兄である実弥登場。弟を想うが故にそれまで突き放した言動ばかりしていた実弥でしたが、ここにきて「俺の弟に何してやがんだァ!」と戦闘を繰り広げます。更に参戦するは「柱最強」の悲鳴嶼行冥(ひめじまぎょうめい)(ただしこの人、柱最強なのにルックスのせいか、人気がない哀れなり・・・すぎる人。)。

 

 深手を負った時透くんと玄弥は、せめて仲間の中でも一際強いこの二人を鬼舞辻との対戦までは死なせてはならないと、自らの死を覚悟して特攻します。

 

 そうして、片足を失いつつも、刀をぶっさす時透くん。そこに、玄弥の鬼の力で、身動きできなくさせます。黒死牟は何とか抗おうとし、強烈な技を放ちます。それによって、時透くんのお腹が真っ二つに。他の柱二人は交わせたものの、玄弥は今度は縦半分に真っ二つ。真っ二つ2連チャン(レビューや紹介などの記事の時は色を変えたり、字の大きさを変えたりという面倒なことはしないと決めていましたが、このシーンがあまりにもショッキングで大きくしちゃいました。)。

 

 もう死んでいておかしくない時透くんですが、刀を握る手に最後の力を振り絞り、刀の刀身を赫く染め上げます。赫刀とは、めちゃくちゃ力を込めて刀を握ると、強い鬼さえも身動きできなくさせる特殊能力で、まだ14歳の時透くんはこれを死を目前にした最期の力で発動させたのでした。

 

 それによって、再び動きや技が止められた黒死牟。二人が作った隙を無駄にはしまいと、柱二人は猛攻撃を仕掛けます。そうして、首を斬り落とされた黒死牟。最後にひと悶着ありつつも、何とか黒死牟を撃破しました。

 

 その時には、時透くんは死んでいました。

 

 半身になってしまった身体に悲鳴から羽織りを掛けられ、目を伏せられる時透くん。走馬灯か、死後の世界か、わからない中ですが、時透くんは過去、鬼に殺されてしまった双子の兄の有一郎に「こっちくんな!」と叱られます。「がんばったのに、なんで?」と泣きながら訴える時透くん。自分が兄を失った時も、それを思い出してしまった時も悲しくて辛かったけど、それでも頑張ったのを認めてほしかったのに・・・と嘆く時透くんに、有一郎は「生きていて欲しかった。」と、泣きながら抱きしめられ、天国へ旅立つのでした。

 

 ちなみに、ここで鬼化しているものの、さすがに縦真っ二つはあかんかった玄弥はぼろぼろと鬼のように崩れ落ち、その様を見て実弥が泣きながら神様に何とかしてくれと訴えるシーンもお涙ちょうだいなシーンでした。

 

 

 ~最終巻のネタバレ注意!~

 

 

 最後の話では、それから現代へと時を移し、炭治郎や仲間たちの子孫、そして子孫を残す前に死んでしまった者たちは生まれ変わりとなって、平和な現代を生きていました。

 

 ここで、誰と誰がくっついて誰がどの子孫なのかとか、解説ページがあるのですが、

 

 「えっ。お前ら、そっからどうやって子孫残したん??」

 

 とめちゃくちゃ経緯が気になる登場人物たちもいました。

 

 

 と、ストーリーをめちゃくちゃネタバレしまくってしまいましたが、あんまりにも強烈で、惹きつけられたエピソードだったので、語ってしまいました。まだ読んでいない人、すみません。

 

 ちなみに、炭治郎と同期の超絶ヘタレで失神しないと戦えないという謎設定を持つ我妻善逸(あがつまぜんいつ)が一般的に人気が高いようなのですが、私としてはなぜそんなに人気が出たんだろう・・・? たしかに、戦闘シーン自体は格好良いけど・・・? と思っています。どんなところに魅力を感じるか、語れる方がいたらぜひコメントが欲しいです。


 あと、これだけの人気を博しておきながら、人気作品は長引かせたがるジャンプがあっさりと完結させたことも気になります。たくさん外伝が出せそうだから(もっと深掘りできそうなところがあるけど意味深な伏線はあまりなく回収されている)、潔く終わらせた方が人気が取れる! という打算があったのでしょうか??

 

 

 最近、漫画のレビューばかりしてしまっていますね。本来は治療過程とか、治療内容とか、教員のこととか、そういうことを語るのをメインとしているブログなのに。ですが、気分屋なもので、今は漫画レビューにはまっております。

 

 ちなみに精神病によって今、ちょっぴりとんでもない状態になっていますが、それを今語るには精神的にキツいものがあるので、もうちょっと時間をおいてからエピソード語りしたいと思います。

 

 それでは、早くアニメ第2クールが出ることを祈って終わりとします。​​​​​​​

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