学校によって日課(時間割の時刻)が異なり、特定を避けるため、ざっくばらんに教員の一日と私の仕事の仕方を書いていきます。

 

 また、私のルーティーンなので、他の教員の方とはやり方が大きく異なる場合もあります。ご了承ください。

 

 

7:30~8:30 児童登校

→基本的に児童の登校前には出勤する教員が多いです。私のように療養中の人間は、「朝の会(学業スタート)」の前の、児童が登校し始めたあたりで出勤します。

 電車通勤の場合は、通勤中も生徒指導。寒くてポケットに手を突っ込む児童をさりげなく「転んじゃうよ~。(実際に転んで大怪我を負った子を知っている。)」と伝え、車道にはみ出すほど横並びになっている子たちを整列させ、通学路を走り回って遊んでいる児童を取っ捕まえて「止めろ。」と威圧し、入学したての時には泣きわめいて保護者から離れられない子を連れて代わりに送り届ける。低血圧で回らない頭の中で、更には機嫌もよくないながらに「おはようございます~。」と子供たちに挨拶して通り越して行くのも面倒。車通勤を真面目に検討中です(学校によっては車通勤自体が禁止されている所もある)。

 

(7:00~7:30) 部活指導

→ちなみに部活を受け持つ教員はこれくらいの時間には少なくとも出勤。部活時間自体が登校時間に被ることもあって、朝からの仕事が滞る。

 

~8:30 「朝の会」まで

→登校してくる児童から提出されてくる宿題のチェックや丸付け。基本的に、算数の宿題は自分で丸付けをさせます(理想は保護者と一緒に。答えを書き写すだけのズルをする子もいるため。)。大きな理由は、答え合わせをすぐに行わないと間違えた部分のフィードバックがされないから。そしてこちらの手間を省くためもあります。一人ひとり丸付けしていたら時間なんていくらあっても足りない。漢字も答え合わせは自分でさせますが、もうちょっと真面目に確認し、間違いの傾向が高い漢字は朝の会の際に「この漢字はこうだからね。」と教え直します。

 ちなみに出勤して最初に教室に入る際は、元気よく「おはようございます!」と自分が手本となるべく挨拶します。そして児童にも入室時には挨拶させるように指導しています。していない子には自分から声を掛けて促します。礼儀正しい子はわざわざ目の前までやってきて挨拶してくれて、可愛いです。

 ここで、連絡帳に色々と連絡事項が書かれていて持ってくる児童もいるので、そのお返事を書く時間にも充てます。込み入った話の場合は、まず学年主任に見せに行って、指示を仰ぎます。また、校外学習などで使った費用が手集金の場合、お金を持ってくる児童がいますが、お金の扱いは慎重にしなければならないので「お金は私に直接渡すこと。」と児童に指導しています(ちなみにこのお金、入金形式ではなく手集金だと、中途半端な小銭が大量に集まることになり、それを事前に何万か預金を下ろしておいて担任が銀行員となって換金します・・・。手元に残る大量の10円玉やら100円玉。150円とかいう金額の時に、50円を10円玉で出してくる時はガックリきます。)。

 

8:30~ 「朝の会」

→朝の会は、二人組で司会進行する内容をセリフも含めて書いたメモを元に進行させます。そこで宿題などの提出物を出しているかチェックしたり、健康観察で元気よく、大きな声で、姿勢正しく返事ができるかチェックします。大きな声を発声する練習の場でもありますね。「今日は男子がよく声出ていたね~。」「女の子たち、返事のたびに私の方におへそを向けていて良かったよ。」「みんなの返事が元気いっぱいだから、先生も元気になっちゃった。」など、一言添えるようにしています。朝の会の時間中に呼び出されて重要事項の伝達が行われることもあるため、私がいなくても成り立つようになっています。そして、朝の会が終わっても戻ってこない場合、児童は本を読むというルーティーンが身についています。

 また、この後に「朝読書」や「朝学習」という時間が設けられている学校も多いです。「朝読書」の場合は、教員も一緒に読むことが推奨されています。読書好きな私はこの時間がある学校の時は嬉しかったです。それでも追い付かない仕事がある時には仕事の時間に充てることもありましたが。「朝学習」の場合は、主に国語の短い単元に取り組んだり、漢字練習したり、計算練習したりです。

 

9:00~12:00 「午前の授業」

→基本的に、一番集中できるのが午前中のため、国語や算数、理科社会といった頭を酷使するタイプの授業はここに入れます(特別教室を使う際は別。学級毎に特別教室を使える時間が割り振られている。)。2時間目と3時間目の間は長い休憩時間の中休みを挟み、児童たちは外遊びや教室遊びに興じて息抜きします。ここでトラブルが起きることもあるので、3時間目にその対応に追われることもあります。他の休み時間は5分間なので、トイレ休憩や水飲み休憩、読書や机上でできる息抜きをさせます。どの休み時間も、授業の準備やテストの丸付けなどで追われています(テストの丸付けは放課後の方が良いのですが、私はなるべくその日のうちに返してフィードバックさせたいと思っているので、急いで空いた時間にやってしまう。あと個人情報なので長々と手元に置いておきたくない。)。特に、たくさんの準備が必要な授業の場合、3時間目に設定します(図工とか理科とか)。そんなわけで、この休み時間にトイレに行ってる暇はないのです。どうしてもガマンできない時は行きますが、これによって教員は膀胱炎になりやすいと言われています。

 

12:00~13:00 「給食」

→給食指導も立派な「食育」という授業だと以前お伝えしました。配膳するには、大きなカートで運ぶ必要があり、重くて轢かれると大怪我に繋がるので、運搬時には必ず教員が付き添います。そして各種料理が入ったバッドや食缶の置き場などを指導します。誰が何の配膳を担当するかは、年度初めにシステムを決めておいて、その日の配膳するものが何なのかを確認させてから配膳に臨ませます。また、身だしなみや、手洗いができているかのチェックも行います。配膳する量が多すぎたり、少なすぎたりする場合があるので、チェックして、「それはもうちょっと少なめにして。」などと指示を入れます。これは低学年でも、高学年でも、上手い下手は児童によるところが大きいなという印象です。今私が受け持っている子供たちは比較的上手に配膳できます。配膳後は、こぼしてしまった料理を配膳を担当していた児童にティッシュでふき取るように指導します。

 食事中は、今は前を向いて給食を取らなくてはなりません。コロナ感染の対策でおしゃべりができないようにするためです。おしゃべりはできませんが、お代わりはできる(コロナの前は量を減らすことも可能でしたが、一度自分の目の前に置かれたものは食缶に戻してはいけないという考えから、減らすことはできません。苦手なものはちょっとでも良いから食べさせて全員完食させることが指導目標な私には悔しいところ。)ので、各種残っているものを取りに来たり、個数が限られている(お休みの子がいて残っているデザートとか)ものは黙ったまま私とじゃんけんをして、勝ち残った子が持っていきます。そして、片手で食べている子や、犬食いしている子、箸の持ち方が間違っている子など、個別に声を掛けて指導します(食育)

 食後は、早く食べ終わった児童が先に片づけにきて、配膳台も片付け切れるところまで片付けさせます。その後、続々と食べ終わった者が現れ出したら、一人ひとりのお皿がきれいになっているか2人体制でチェックさせています。給食当番が食べ終わったら、早く食べ終わった子と仕事をバトンタッチします。コロナ前はティッシュを一枚出して、口元を拭かせ、そのあとにお皿を拭いてと、お皿も完璧にきれいにさせるようにしていましたが、今はできる範囲でさせています。あまり食べカスを触るのもよくないのかなと思って。こんな風にシステマチックに片付けの流れができているので、私は(食育のための口出しはするけど)ある程度のんびり食事ができます。

 気を付けたいのが、1・2年生の低学年の子たちで、給食で初めて食べたものでアレルギーを発症することがあります。私も一度体験しましたが、救急搬送するレベルの反応ではなかったので、保護者を呼んで検査を勧めてみたらアレルギーだったと判明したこともありました。それに、小さい子はよく吐き戻ししがちだったり、どの学年でもインフルエンザやノロウィルスが流行っていると、唐突に吐く子が現れるので、対処に大わらわです。

 更に言えば、食器の扱い。プラスチックでできていると羨ましいのですが、割れる素材でできている場合、子供が皿を割らないように、お皿だけ重ねて運んでくる、移動する導線を決めておくなどしておかないと、ぶつかって落として割って切り傷を負うこともあるので、そうした安全管理も大変です。

 

13:00~13:30 「掃除」「昼休み」

→掃除の時間も、システマチックに誰が何を担当するのか、毎日ルーティーンができており、掃除の仕方も文書化して掲示しておくので、あとは目についたやり方をしている子を指導するだけで済むようにしています。この時間が児童が学校にいる時で一番余裕がある時(だけど急にアレルギー発症する子もいるから気は抜けない)なので、歯磨きやゆっくりトイレをしに行きます。掃除も子供と一緒に行うことが推奨されています。平常時は私も熱心に掃除し、掃除指導していました。今受け持っている学級の子たちは私の最初の指導だけで丁寧に掃除できるようになったのと(立場柄病気への配慮もなく問題児が多い学級を配当されていましたが、運よく良い感じに学級経営ができているため問題行動がほとんどなく、信頼している。)、手を抜いて良い部分だと判断し、歯磨きとトイレ、教材準備の時間に充てています。

 昼休みで外遊びしている子は、ここでもケガを負ったり、トラブルを持ち込んで来たりすることがあるので、対応が5時間目に食い込んでしまうことも時々あります。簡単なケガだったら良いですが、首から上のケガや縫う必要あるかも・・・なケガは、万が一のために保護者と連絡を取って早退させることもあります。

 2時間目と3時間目の間の中休み(学校によって呼称が異なります。)と昼休みは子供と一緒に外で遊ぶことが推奨されていますが、今は療養が必要なのと、貧血と、自律神経失調症で体力が持たないため、あまり参加していません。今のクラスが安定しているから、放っておいてもあまり問題が生じることがないのが良かったです。

 

13:30~15:00 「5・6時間目」

→学年によって6時間目があるかないか、また曜日によって異なりますが、とりあえず午後の授業です。給食も食べ、だいぶん疲れが出てきた時間帯。そのため、あまり頭を使わない音楽や図工といった授業を入れることが多いです。こちらも疲れてきているので。なるべく楽しい雰囲気で過ごせる授業内容にして、子供たちの集中力の回復を図りつつ、指導します。

 

15:00~15:30 「帰りの会・放課後」

→帰りの会も朝の会と同様に、私がいなくても成り立つようなシステムにしています。そして、終わりの「先生の話」は、極力短くしようとしています(聞く集中力も限界なので)。その日あった良かったことなどを伝えて褒めるようにしています。最後の時間が楽しい・幸せと思えるように感じさせないと、「明日も元気に学校に来よう!」という気持ちにならないと思うからです。ですから、さようならと全体で挨拶をした後も、教室を出ていく児童たち個別に(精いっぱいの)笑顔で「さようなら~」「今日のアレよかったよ~!」などと声を掛けるようにしています。

 その後も教室に居残る児童はちらほらいます。何かしらの問題を抱えていて、教室を出たがらない子です。そういう子は、そうしたいという意思を尊重して自由に振舞わせています。なかなか音読の宿題をしない子には保護者に代わって音読したり、エネルギーを放出したがっている子は多少教室を走り回っても黙認したり、雑談したり。「教室(又は担任の先生)への好意」を抱かせるため、許される限りの時間で居残りさせてあげています。また、学力に遅れがある子には個別指導する人もいますが(学校によっては、補習が認められている日がある。下校時間が遅くなるため、保護者との連携が必須ですが。)、私はお互いに疲れ切った状態で個別指導したってロクに身につかないと思っているので、それはしません。

 

15:30~ 「会議・事務手続き・部活指導・丸付け・教材準備・教材研究・研修・成績付けなど」

→ここから~16:45が定時退勤の時間なのですが、挙げた内容から残された時間を見ての通り、定時までには到底終わりません。会議や研修は平気で定時まで行われます。だから、個別でやりたい仕事は残業になってしまいます。更に研究授業を控えている教員がいる学年ともなると、8時9時までは平気で教材作り、教材研究に励みます。

 私は丸付けのようなことは、授業時間内で自分たちでさせるようにして、仕事として残さないようにしています。また、成績付けや教材準備なども、授業中に動画視聴で学習する時間を設け、その間に済ませるようにしています。また、その場で成績が付けられるような流れにしたり、机間指導している間に通知表に書く内容を考えてメモしておきます。

 事務手続きは「これ、会計士雇った方がよくない?」ってな具合に地味に面倒な作業があって、大変です。毎日のようにやることでもないけど、学期ごとや年度末などと、時間が空いているため、やり方を忘れて「どうやるんだっけ?」状態からのスタートだから余計に時間がかかります。

 それに、作品を出品するような子がいる場合。その手続きも結構面倒だったり。それで良い賞を取ってくれたらやった甲斐があるってもんよ、って気持ちですが。お金を出してまで出品するような作品展もありますが、お金が出ていても、出ていなくても、大切な作品には変わりないので取り扱い厳重注意になるので気を遣います。

 上記の銀行員と化す教員の部分とか。財布がパンパンになりますよ。今やクレジットの時代なので、小銭とか消費する機会がなく・・・とりあえず家の貯金箱に突っ込んで、そのうち郵便局で大きなお金に換えられたらいいなぁと思っています(そう思って1年経ち、すでにかなりの量がたまっています。)。

 

 

 とまあ、これが大まかな教員の一日の流れです。初任者から若手までの間は夜の8時9時退勤が基本。朝は6時半から年数を重ねるにつれて徐々に遅くなり7時半ごろの出勤。治療前までは残業しても6時までと決めて、金曜だけは「明日は休み!」というモチベーションで夜の11時まで仕事していたことも何度もあり(12時過ぎるとセコムが鳴るから。)。

 

 そして治療している今は、児童が登校してくる時間帯の7時30分ごろに出勤し、退勤は基本定時。時に療養休暇として1、2時間の早退をすることもあり。だけど以前までと同様で、金曜は溜まった仕事を消化するべく残業しています。

 

 

 この最初のころの働きすぎが積もり積もって精神病まで発展しちゃったと最初のお医者様に言われたのですが、若い頃ってどうしても上手い手の抜き方とか、抜いちゃダメな部分の見極めができなくて、あとは「若いんだから働け」という圧力が先輩教員たちから掛かるので、もっと若い人にやさしい職場になっていくべきだなぁと思います。

 

 あと、副担任制度。これマストで欲しい。一人で子供30人以上も見切れるかっての。責任もって預かるからには、大人はせめて2人ついているべきでしょ、と思います。

 

 愚痴も入ってしまいましたが、以上です。