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 今回は、前回記述した私の「自閉症スペクトラム」の症状について、より詳しく書いていこうと思います。

 

 まず、一般的に「自閉症スペクトラム」は、

 

自閉スペクトラム症とは

自閉スペクトラム症の診断については、DSM-5に記述されており、下記などの条件が満たされたときに診断されます。

  1. 複数の状況で社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応における持続的欠陥があること
  2. 行動、興味、または活動の限定された反復的な様式が2つ以上あること(情動的、反復的な身体の運動や会話、固執やこだわり、極めて限定され執着する興味、感覚刺激に対する過敏さまたは鈍感さ など)
  3. 発達早期から1,2の症状が存在していること
  4. 発達に応じた対人関係や学業的・職業的な機能が障害されていること
  5. これらの障害が、知的能力障害(知的障害)や全般性発達遅延ではうまく説明されないこと

さらに、知的障害の有無、言語障害の有無を明らかにし、ADHD(注意欠如・多動症)との併存の有無を確認することが重要です。DSM-IVでは認められなかった自閉スペクトラム症とADHDの併存が、DSM-5では認められています。また、他の遺伝学的疾患(レット症候群、脆弱X症候群、ダウン症候群など)の症状の一部として自閉スペクトラム症が現れることがあります。

1と2の症状の程度は様々であり、いろいろな併存症も見られることから、小児神経科・児童精神科・小児科医師による医学的評価は非常に重要です。

自閉スペクトラム症の症状

重症度は様々ですが、言葉の遅れ、反響言語(オウム返し)、会話が成り立たない、格式張った字義通りの言語など、言語やコミュニケーションの障害が認められることが多くなっています。
乳児期早期から、視線を合わせることや身振りをまねすることなど、他者と関心を共有することができず、社会性の低下もみられます。学童期以降も友だちができにくかったり、友だちがいても関わりがしばしば一方的だったりと、感情を共有することが苦手で、対人的相互関係を築くのが難しくなります。
また、一つの興味・事柄に関心が限定され、こだわりが強く、感覚過敏あるいは鈍麻など感覚の問題も認められることも特徴的です。

自閉スペクトラム症の併存症

様々な併存症が知られていますが、約70%以上の人が1つの精神疾患を、40%以上の人が2つ以上の精神疾患をもっているといわれています。特に知的能力障害(知的障害)が多く、その他、ADHD(注意欠如・多動症)、発達性協調運動症(DCD)、不安症、抑うつ障害、学習障害(限局性学習症、LD)がしばしば併存します。
また医学的併存疾患としては、てんかん睡眠障害、便秘を合併しやすいことが知られています。てんかんの併存は、知的障害が重い人ほど多く認められます。

自閉スペクトラム症の原因

自閉スペクトラム症の原因はまだ特定されていませんが、多くの遺伝的な要因が複雑に関与して起こる、生まれつきの脳の機能障害が原因と考えられています。胎内環境や周産期のトラブルなども、関係している可能性があります。親の育て方が原因ではありません。

自閉スペクトラム症の発生頻度

近年、自閉スペクトラム症の人は約100人に1人いると報告されています。性別では男性に多く、女性の約4倍の発生頻度です。女性では知的障害を伴うことが多い傾向ですが、知的障害や言語の遅れを伴わない女性では、社会的困難の現れが目立たず、過少評価されている可能性もあります。

自閉スペクトラム症の治療

現代の医学では自閉スペクトラム症の根本的な原因を治療することはまだ不可能ですが、彼らは独特の仕方で物事を学んでいくので、個々の発達ペースに沿った療育・教育的な対応が必要となります。かんしゃくや多動・こだわりなど、個別の症状は薬によって軽減する場合があります。信頼できる専門家のアドバイスをもとに状態を正しく理解し、個々のニーズに合った適切な支援につなげていく必要があります。乳幼児期から始まる家庭療育・学校教育そして就労支援へと、ライフステージを通じたサポートが、生活を安定したものにすると考えられています。

ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

 とありまして、以下から私の症状について書いていきます。


 (ちなみにこの内容を読んで、発症するのに胎内環境が影響している可能性もあると書かれているのを見つけ、妊娠時期も遠慮なく禁煙しなかった母の姿が脳裏を過った・・・。)

 

 

①抽象的な視覚刺激の処理が苦手

 算数で、数直線を使ったり、数値を簡単な図に書き直して分かりやすくする指導法があります。私も子供のころ、そういう指導を受けました。でも、どうしてもそういう表し方をされても意味が理解できなくて、もともと数字に弱いということもあり、算数や数学のテストではいつもイマイチな成績でした。大学のときなどは、算数の講義で受けたテストのワースト5位に入り、優しい教授だったので、時間外に特別講習してくれました。(他のワースト5位たちは全員参加すっぽかしていましたが。)(そして週1の特別講義の成果は得られませんでした。ソーリー教授。)教員として子供に教える際も、間違えた答えを披露しては「せんせーそこの答え違います!」と突っ込まれる次第です。情けない限り。「へへ~ん、わざと間違えたんだよ~よく気付いたな~!」なんてお茶を濁すことも多々あり。ただ、IQは全く誇れるものではありませんが、88あり、一般的な知能を有していると言われているので、LDではないと思われます。(たぶん・・・)「苦手なもんは苦手なんじゃい。だから苦手な人間側として苦手な子のために分かりやすく教えたろう!」と開き直って自己研鑽に励んでいます。図や表や数直線を使った指導をする際も、「これでほんとにわかるのか? 私には分かりづらいぞ?」と思い、自分なりに分かりやすくなるようにと伝え方に四苦八苦しています。

 

②非本質的な部分と本質的な部分の区別が苦手

 自分と他者との優先順位の違い。これが私の「生きづらさ」に大きな影響を及ぼす一つで、大抵の仕事は誰かと協力したり、会議したりすることがあると思います。しかしながら、「なぜ今、そんな議題にこだわる? もう10分経ってるぞ? 早く決めれや・・・。」と思ってストレスを溜め、究極形態になると自傷行為に走ります(貧乏ゆすりに始まり、足や腕を叩いたり、頭を抱えてぐしゃぐしゃに掻きむしったり)。また、周りの人からはどう思われているのだろうと、職場の人に「私、なんか他の人に比べてとんちんかんな動きしてます?」と聞いたのですが、それはあまりないとのことでした。が、自分では思い当たる節もあり、一応仕事に優先順位を決めて、期限が早いものから消化したり、機密情報が含まれていて手元に置いておきたくない仕事を先に片づけるようにしています。なのですが、仕事で任されている校務分掌(簡単に言うと、会社でいう部署みたいなものです)の仕事を、「この企画やりたい!」と思うと、そこに突っ走っていく傾向があるので、そういうところが優先順位の違いとして出ているのかなと思います。

 

③新規場面での適応の難しさや従来の方法へのこだわり

 これも大きな「生きづらさ」の一つです。新学期といえば新しい出会いにうきうき~な気持ちももちろんあるのですが、反対に「新しい学級の子たちと馬が合わなかったらどうしよう・・・。」「保護者の方に気に入られなかったらどうしよう・・・。」「新しく来た職員にへんな人がいたらどうしよう・・・。」など、ぐるぐると考えて不安に陥ります。また、昨年はコロナ騒動で臨時休校がありました。あれも私の精神には大打撃で、臨時休校中は児童への特別課題の用意、衛生管理の見直し、そもそも長期休暇(左記の準備などで出勤日はありましたが)というルーティンから外れた行動の連続で、臨時休校明けから1か月、7月前後は完全に鬱になっていました(診断でも軽い鬱と言われています。)。自殺衝動もあり、周囲に迷惑かけない方法での自殺ってどうするんだろうと調べたり(自己パーソナリティについての記事で書きますが、私は真面目すぎる性格です)、遺書を書いたり、包丁を研いで切れ味を確認したりなど。そこから復帰できたのは、夫に「死にたくて仕方ないんだ~(泣)」と打ち明け、一緒に心療内科に付き添ってもらってお医者様と相談してくれたり、今のお医者様では私には合わないからと違う病院を探して転院させてくれたりしたことが回復できた理由だと思います。

 

④対人関係が苦手

 これも大きな「生きづらさ」ですね。幼少期から、私は「ぼっち」な子でした。これといった特別仲良しな子もなく、放課後に遊ぶとしても兄弟の友達に混ざって遊んだり、同じクラスの男子と遊んだりしていました。自分としては一人ぼっちな方が気楽ではあったのですが、学校生活では「はい、2人組を作ってください~。」と言われると、さすがに相手がいないのはキツいなあと思っていました。なので、私は自分のクラスでペアを作るときには必ず出席番号が同じ男女で、というように、児童任せでペアは作らせないようにしています。ペアがいないと悲しいよね・・・。高校生では幸いながらに、友達ができ、気楽に付き合え軽口叩ける男友達から、おもしろおかしい女子グループにも属することができ(今は住んでいる土地の遠さもあって没交渉ですが。)、脱☆ぼっち生活でした。また、大学生でも所属している研究室の子の中で仲良くなれた子もあり(こちらも現在は土地が離れているのもあって没交渉)、高校~大学は人付き合いに悩むことは無かったです。しかし、自己パーソナリティ(今度詳しく書きます)上、「正義感が異常に強い」+「責任感が強い」+「自分と他者に厳しい」=場面によっては他者と衝突することもありました。また、「自閉症スペクトラム」の「こだわりの強さ」も加わった結果、若かりし頃(現在も若いと言いたいところですが、もう職場では年齢や経験年数では中堅になってしまっています・・・。)は年上の講師の人と怒鳴り合いの喧嘩をしたこともあります。そして今でもあの時の自分の主張は間違っていなかった、と思うところが「自閉症スペクトラム」なところだと思います。とにかく自分の思うように事が進まなかったり、無駄な雑談で会議が脱線することを嫌い、同じ学年になった人たちには「早く次進めましょうよ。」「次に決めるの何でしたっけ?」と、イライラした調子で促すので、かなり傲岸不遜な人間だと思います。自分だったら同じ学年組みたくない・・・。

 

⑤強いこだわり

 上記でも述べましたが、「こだわり」というのは色々な場面で発揮されます。例えば部屋のインテリアや教室の物の配置。ここにはこれを置く、と決めたら、それを崩されることを嫌がります。インテリアの小道具や家具選びも、やたらと厳選してしまうため、それで疲れてしまうことも多々ありです。指導でもこだわりがあって、こんな風に指導したいと思って提案した企画が跳ねのけられると怒りを覚えます。(例:「運動会の表現ではこれをやりたいです! 振り付けも考えてきますんで(責任感が強いため背負いこみ癖がある。詳しくはパーソナリティについて語る際に。)!」「う~ん。でもそれはちょっとね~。」「じゃあ早く別案で良いから決めれよ(怒)」)また、同じものばかり飲食する傾向もあります。こだわりとは少し違うのかもしれませんが、平日の朝はほぼローソンのチョコクロワッサンと決めています。他に気に入ったものができたら、延々と食べ続けます。また、食については微妙なこだわりがたくさんあって、基本的に食べられないくらい苦手なものはありませんが、今でいうとお雑煮には餅を入れないとお雑煮じゃない。プリンは好きだけどカラメルが入っていないと嫌だ。温かい抹茶は好きだけど冷たい抹茶や抹茶味の何かは苦手エトセトラ・・・。長年共に過ごす夫は、幾つもある私の好物をある程度把握していますが、たまに「プリン買ってきたよ~!」「カラメル入ってないからいらない。」「えっ。」となります。これも、私の「生きづらさ」の大きな要因の一つです。

 

⑥表情が乏しい

 小さい頃から笑顔を作ったり、自然と笑って見せたりすることが苦手でした。表情がないのを、親は「反抗期かしら~」と思っていたようなのですが、どれだけ長い反抗期なのかと。表情が乏しいのはメリットもあればデメリットもあります。メリットは、「怖い先生」にみられて子供たちが気を引き締めてくれること。また、研究授業(指導案という授業の企画書を作り、同じ学年の他のクラスで試しに実践して改善したり、同じ学年の教員から指摘を受けたりした上で、他の教員の前で研究した成果の授業を披露すること。)では大変緊張するのですが、「緊張しているようには見えない。」と、基本的に人から「落ち着いた人」と見られることでしょうか。あんまりメリットでもないですかね。

 デメリットが、子供と距離を縮められないこと。懐っこい子は構わず突撃してきますが、控えめな子とは関係が築き辛く、どういう子なのか分析に時間がかかります。その子に合った指導ができない、抱えている悩みを見抜けないのが問題なのですが、私も上記の通り人付き合いが苦手(なのに教員とはこれ如何に。教員になった理由はそのうちどこかで書くかもしれません。)なので、教員としては致命的ですね。なので、普段から冗談を言うように心がけたり、一人でいるときを狙っては雑談してみたりして、距離を縮めにくい子と関係を築けるように努力しています。たまに、子供がおもしろいことをして普通に笑うことがあるのですが、「先生って笑うんだね~!」と言われるくらいです。そしてそれは年に数回、片手で数える程度です。

 

⑦特定の条件での接触が苦手

 ハイネック。憧れの存在です。低血圧で低体温の冷え性な私にはぜひとも着こなしたい憧れの衣服。なのに、首回りがチクチクしたり、締まったりしていることが耐えられずに着られません。いつも襟周りが広めの服を身に着け、こうした冬場はマフラーで凌ぎますが、マフラーさえもちくちくしていて苦手です。「もしかして、ハイネックを着ている人は我慢しているだけで、実は私と同じ気持ちなのでは・・・?」と思っているのですが、どうでしょうか。そして、背中を触られることが苦手です。職業柄、デスクワークも多いので肩こりが酷い(整骨院にて「頭痛出ていません? 出ていない? 何故・・・。」「(何故と言われても。)」のですが、整骨院のマッサージはもれなく背中のマッサージもついてきます。たまに通っている整骨院では、私の特性を把握してくれているので、くすぐったくなるような触れ方はせず、遠慮なくごりごりに押したり、伸ばしたりしてくれるので安心(それでもちょっと身構える)できますが、初めて行くエステなどでは背中に触れられると大抵ビクビクとまな板の上のコイになります(意味が違う。)。そっと触れられたり、指で突かれたりすることが大の苦手です。そのため、やたらとボディータッチをしてくる同僚がいた頃、不意に背中をタッチしてくるので、最初はガマンして「やめてよ~ん」と流していたのですが、何度も続いたある日、火山が大噴火して「やめろっつってんだろうが!」とキレました。今なら同性同士でもセクハラで訴えられる時代ですので、訴えてやろうかコイツ。という気分でした。

 

⑧衝動性が高い

 私は心理検査に至るまで、自分は「ADD(注意欠如障害)」だと思っていました。ADHDと似ていて、ADHDは主に注意欠如と多動性や衝動性が含まれます。ADDは多動性や衝動性がなく、注意欠如(一つのことに集中したら周りが見えなくなったり、忘れ物をする、という症状があります。他にも遅刻する・時間管理ができない・物事を最後までやり切れない・やらないといけないことを先延ばしにする・物をなくしてしまう、という症状がありますが、そういった症状はないものの自分は忘れっぽいと思っていた(実際の検査では逆に記憶力は高かった)ので、その症状一つだけでADDかなぁと思っていました。でも実際には衝動性つまりADHDの極一部の要素だけ強く出ていました。衝動的な言動をとることが多いというのはどういうことかというと、私の大きな悩みが「書類ミス」です。教員は多くの書類を作成します。パソコン上で作成する際にはあまり起きませんが、手書きの時は、必ずといって良いほどミスが起きます。これは、私が自分の手で字を書くのが嫌いだからかな、と思っています。嫌なことをさっさと終わらせたいという衝動があり、そのために脳がストップした状態で書き始めてしまうので、書き始めからミスが起きること多々です。

 それから、児童に申し訳なかったなと思うのが、悪事を働いた児童に対する接し方で、カッとなって怒鳴ることがありました。今は薬物治療の影響で、大分そうなることは減りましたが、昔はとにかく悪さを働いた子供には怒鳴って叱りつけていて、悪いことをしたなぁ・・・まああっちが悪いことをした結果だからなんとも言えないのだけど・・・。と思っています。今は一歩後ろに冷静な自分が立っていて、「おーい、ちょっと待てー。もう少し事情をよく聞いてみろー。」「怒鳴ってもそいつには意味ないぞー。」と声をかけられているような感覚になり、冷静ながらも、児童によっては淡々とした調子で諭したり、少し怒りの演出を加えながら「これだけ悪いことなんだぞ。」と演技しながら叱ったりすることができるようになりました。

 

 たくさん文字を打つと首が凝りますね。しかし2時間くらい没頭しながら文章を打つことができました。他にも治療目的で手書きの日記(手書きがおすすめと言われた)など、色々と手を出していますが、これらが続けられたら良いなと思いますし、私の体験談が誰かの何かに役立てたら幸いです。また、私の知人が読めばもしかすると特定されるかもしれませんが、その時は知らないフリをしてください。よろしくお願いいたします。