日本プロ野球界は
クライマックスシリーズの
真っ只中なのに、
新庄「ビッグボス」の話題で
持ちきりですな。
今日は新庄「ビッグボス」を
介護の仕事にリンクさせて
みたいと思います。
…できるかな?(笑)
新庄の会見で強い印象を
私に与えた言葉が
「優勝はめざしません」。
監督であれば、ふつうは
チームの優勝を目指すはず。
というより、何より
監督がそこを目指さない
なんてあり得ないです。
日ハム球団やファンのためなら
「優勝めざします」となりますが、
新庄のねらいはそこでなく、
もっと広い視野が広がっている
と思うのです。それはつまり、
「日本の野球が繁栄すること」。
日ハムが強くなって優勝争いをすれば
日ハム球団およびファンは喜びますが、
でも、それで日本の野球全体が
盛り上がることはない。
まず、自分が目立って話題作りをして
野球に興味のない人にも興味を持たせる。
シーズン始まってからも話題を提供して、
球場に足を運ばせる、TVを観させる。
「日ハム、面白いことやってるな」と思わせる。
さらに、「野球、おもしろいな」と思わせる。
「野球やってみようかな」と思わせる。
こうなれば日ハムが強かろうが弱かろうが
それは大きな問題ではないです。
「野球が面白い、やってみたい」と
思わせることが大事なんだと思います。
だから「優勝はめざさない」という言葉は
単に話題づくりしたいための言葉ではない
と私は考えます。
公園とかでキャッチボールしている子供を
ほとんど見ることができなくなったこと。
高校野球で部員数が激減していること。
TVの地上波でプロ野球放送が
なくなってきていること。
野球に青春や命を懸けてきた人なら
みんな日本野球界の現状を憂いている
はずです。それは新庄も同じこと。
あ、「新庄」と呼び捨てにしてますけど、
私より歳下ですから。
野球部は上下関係厳しいので(苦笑)
いっぽうで強いチームを作る、というのは
もちろん大事だと思います。そうでなければ、
元々の野球ファンは満足しない。
「やっぱり目立ちたいだけ、だったか」と
思われて終わりですから。
だから新庄は同時に「選手のキャラ付け」に
力を入れていくのではないかと思います。
選手の強化、チームの強化と同時に
野球に興味のない一般の人にも
「面白い」と思わせる選手を育てていく。
いわゆるキャラが立っている選手を創る。
そもそも主役は選手なのだし。
すごく分かりやすい例を言えば、
かつて日ハムに在籍していた大谷翔平
みたいな選手を育成できるか。
日本国中が関心を寄せる選手ですよね。
第2の大谷翔平、観たくなりますよね?
さて、介護の仕事にリンクさせますと、
「私たちがめざすところはどこだろう」
ということをもう一度考えたいのです。
私たちがふだん意識しているのは
せいぜい、サービス利用者とその家族
へのサービスぐらいまで、ですよね。
地域のことも考える機会はありますが
多くは表面的なところで止まっています。
P.F.ドラッカーは『マネジメント』という著書で、
「顧客は誰か、を常に考える」と言っています。
置かれた環境や時代によって顧客は変化する。
だからつねに「顧客は誰か」を問うて
いかなければならないのです。
やや厳しめに言うと、
日本野球機構はそれを怠っていた。
そして現在の衰退があるのだと思います。
日本の野球の問題のすべてが
機構に集まっているわけではないですが。
新庄はドラッカー読んだのかな?(笑)