私が介護現場を希望した
ほかの理由とは、
介護現場のマネジメントを
経験してみたかったからです。
介護以外の、どこの業界からも
聞こえてくるのは「人材不足」です。
この少子化の問題をここまでほおっておいた
国の問題は大きいと思いますが、
それが改善するようには思えません。
働き手は外国からの労働者を頼る
ということが現実的な解決策として
挙げられています。
その昔、上司から
「介護の業界は不景気だと人が集まり、
好景気だと人が来ない」と言っていました。
介護という仕事が他の仕事と比べて
それだけ下に見られているという
ことなのだと思います。
この田舎で好景気を実感することは
ありませんが、人材不足で真っ先に、
そして一番困るのは介護業界でしょう。
AI化、ロボット化の恩恵が得られるとも
思えません。介護にはどうしても人の手が
必要です。そして言葉が通じず、文化の違う
外国人には大変難しい仕事だと思います。
もうひとつの理由としては、
私は志を高く持ってこの業界を
選んだのでは、ありません。
これからは高齢化社会が到来するから
定年までは食いっぱぐれることは
ないだろう、というところが
主な動機なんです。
やりがいを感じてこの仕事をしている
人にとっては、私のような動機で
関わっていることを苦々しく思う
ところもあるのかもしれません。
でも、この仕事を選ぶ人みんなが
志の高い人ばかりではないことも
確かです。……こういうこと、
たしか前にも書いたな(笑)
そういう、ただの勤め先として
たまたま介護の現場を選んだ人にも
気持ちよく長く働いてもらうためには
どうしたら良いか、ということを
実際の現場で考えて実践してみたい、
そう思ったのです。
いろいろな職業がある中で
介護の現場を選んでくれた人は
もちろん、今、働いている人にとっても
より働きやすい環境にしていくことを
やっていかないと、少子化の波の中で
人材はどんどん流出する、
新しい人材は入ってこない、じゃ
この業界はもたないでしょ?
もちろん入ったばかりの
ペーペーの私が、そういう管理的な
仕事をいきなりするのは
難しいことでしょう。
ただ、今までの実績を考慮して
そういう場に参画させてもらうことも
できるようにしてもらいました。
ケアマネをやっていた時には
分からなかった現場の実態も
少しだけですけど、見えてきた
ところもあります。
いつ、どの時点から
そういう仕事できるようになってくるか、
分かりませんが、そういう目標を持って
今の仕事に没頭したいと思います。