このところ、ケアマネの話題を書いていない私ですけど、

今週もこの話題を書きたくなってしまいました。

「イチロー引退」。

マリナーズ公式戦が日本で行われる、

イチローが約1年ぶりに出場する、

で心ワクワクでしたが、

まさか、というか、やはり、というか、

引退の花道」だったのでした。

 

彼は昔から「50歳まではやりたい」

(正確に言うと「最低」50歳まで、

とのことのようですが)と言ってたところに、

45歳での引退となったのでした。

ちょうど引退会見でその話題に触れたとき、

自分は(日本のプロ野球に戻れば、

まだ、なんとかという思いがよぎりました。

しかし、すぐにその思いを消し去りました。

 

イチローが辿ってきた道を考えれば、

日本に戻る選択肢はあり得ない、

と思ったからです。

どういうことかというと、

「メジャーでは戦力外、しかし日本では通用する」

という話は、今までのイチローの足跡を

台無しにしてしまうと思うからです。

 

00年、イチローはメジャーで

日本人初の野手として入団しました。

しかし、メジャー1年目は厳しい言葉を

浴びせられたようです。。

「日本では活躍したかも知れないけど、

メジャーでは通用しない」という評判でした。

 

06年、WBCではご存じのとおり、

日本は優勝を飾りました。イチローは

「世界の王を手ぶらで帰すわけにはいかない

(あ、これは北島康介か^^)」と宣言し、

大活躍しました。しかし、アメリカでは

「シーズン前の大事なときに

真剣勝負は出来るわけない。

アメリカでは注目度が低い。

メジャーの大半は出場しなかった」と、

その優勝に水を差すような発言を聞きました。

 

14年、日米通算最多安打を塗り替えたとき、

メジャーでの最多安打記録を持つピート・ローズは

「日本の記録を含めるのはダメだ。

自分もハイ・スクール時代のヒットを含めたら

もっと打っている」と、イチローの偉業を

認めない発言をしていました

 

「日本の野球はメジャーの野球より劣っている」

という趣旨の情報があったことを、

今思いつくだけでもこれだけあります。

日本野球に対するアメリカの偏見や侮辱に

対抗してきたイチローが、

今現在、衰えてメジャーで通用しなくなったけど、

日本では活躍できてしまっては、

それらの偏見や侮辱を正当化することに

なってしまうと思ったのです。

 

イチローが太平洋を渡る前、

メジャーではバリー・ボンズや

マーク・マクガイアらの

パワー野球が主流を占めていたと

記憶しています。

何本ホームランを打った)とか、

(飛距離がどれくらい飛んだ)とか、

そういうことがもてはやされていたように思います。

翻って今のメジャーの主流が

どうなっているか知りませんが、

イチローはパワーはメジャー級ではないけれど、

安打の価値をアメリカの野球ファンに

再認識させた人物であり、それは

イチローが育った土壌である日本の野球から

生み出されたものだとしたら、

日本の野球をリスペクトするのも当然の話で、

だから今の自分では日本野球には戻れない、

という理屈になるのではないか、と思います。

 

引退会見のなかで、イチロー自身は

「(日本球界に戻って、という質問に対して)

それはない。理由はここでは言えない」

と言っていたようですが、

実際の本音はどうなんでしょうか。

 

ただ今は、19年間ものあいだ、

アメリカで闘った来たイチローに

感謝の思いです。