私が勤務している事業所は
サ高住の事務所の中にあります。
この間、おばあさんのご家族が
遠方からはるばる、半年ぶりぐらいに
面会に来られました。
玄関まで一緒にそのおばあさんと
そのご家族を見送ったのですが、
この季節、夕方も5時を過ぎると
かなり暗くなってきます。
秋も深まり、寒さも厳しく、
ご家族を見送るおばあさんの
背中を見ると、別れの寂しさが
すごく伝わってきます。
はるか遠く、車が見えなくなるまで見送り、
振り向くと、「さぶいね~、タナカさん」
と言って、建物の中に入りました。
認知症の方が夕方になると
しきりに「帰りたい」と訴える
ことって結構あると思いますが
その気持ちがなんとなく分かるような
気がします。
「こんなところで遊んでる場合じゃない」
「ごはんの用意をしないといけない」
「小さい子が腹を空かしている」
「あんたは帰るか。乗せて帰ってくれんか」
おばあさんはどこに帰りたいのだろう。
今の家族の元に、か。
元気だったあの頃に、か。