来週、CSW(コミュニティーソーシャルワーカー)
の研修会があり、講義の準備に追われています。
CSWの研修会といっても
私の担当は「ケアマネジメント論」
という分野なので、ケアマネジメント
のお話や、介護保険制度の歴史やら
自分の仕事に身近なことをお話し
しています。しかし、
今年で3年目の講義になるのですが、
(何か新しいネタはないか)と、
毎回リニューアルするので
イチから勉強し直しています。
ところで、W杯の西野監督の
マネジメントについて、
あと一つだけ書きたいことが
ありました。
これは、P.F.ドラッカーの「マネジメント」
という著書の一文なんですが、
(原文ではなく、私の記憶で恐縮ですが)
マネジメントの仕事のひとつとして
「投入した資源の総和より、
大きなものを生み出す生産体を創造する」
というのがあります。西野監督が
優秀な監督(マネジャー)であるというのは
皆さん一致した見解だろうと思うのですが、
どういうところが優秀かといえば、
私はこのドラッカーの、この言葉の
とおりのことを成し遂げたからだと思います。
日本の選手たち個人個人は、
相手チームと比較して、秀でた資質を
持っていたわけではありません。
選手全員の年俸を足すと、
日本代表全員の年俸は
ベルギーの選手たちの年俸の
たった10分の1だという記事も
読みました。
ところが、試合で、
あれだけ互角に戦えたのは
もちろん選手の奮起もありましょうが
西野監督のチームマネジメントの
おかげだと思います。
個人のフィジカルやテクニックでは劣っても
チームで闘うことで個人の持っている力
以上の成果を上げることが
マネジメントの仕事なんだと
ドラッカーは言い、西野監督は
それを実践して見せたことがすごいです。
話はCSWの研修会に戻りますが、
介護保険制度の勉強をしていると、
介護保険前夜のころ、サービスが
必要な人たちに行き届くのだろうか、
という心配があったくらい、
サービスが不足していた時代があった
ことを思い出しました。
介護保険法の一文に
「効率的なサービス提供」
というのがあります。
もしかして、日本の介護保険が
ケアマネジメントの手法を用いたのは、
不足することが予想されたサービスを
効率的に提供することによって
まかなおうとしたのではないか。
ケアマネジャーにそれを期待
したのではないか、と思いました。
これはあくまでも私の推測なので
実際のところは分かりませんが、
頭で考えてみることと、実際に起こることって、
そうとうな乖離があるな、ですね(苦笑)