日常生活の課題のひとつひとつに
「長期目標」・「短期目標」を設定するのは
「労多くして功少なし」という
お話の続きです。
お年寄りは「喪失体験」を数多く経験して
これからもそうなる可能性のほうが高い、
だから「向上していく」という方向の
目標を立てるのは向いていない
のではないか、ということを
前回は書きました。
2番目の理由としては、
こんなことも考えます。
目標というのは自分で自覚して、
自分で目標に向けて頑張る!
と決意して、初めて有効なものだと
思っています。
子供に、夏休みの宿題を
いついつまでに終わるように
目標を立てさせても無意味、
ということを、ついこの前も
痛感しました(苦笑)
建前では、ケアプランは
「ケアマネジャーが
勝手に作るものでなく、
本人・家族と一緒に作るもの」
となっていますから、
プランの一つ一つを
本人は承知している。
当然、目標も分かっている、
という理屈になるんですが、
実際はどうでしょう。
「分かりやすい言葉で
目標を立てよう」という指導を
されたこともあります。
なるほどそれも分かりますが、
それですべて解決といきますか?
認知症の人など、どうしますか。
「判断力の衰えた人でも目標を持たせて」
ということが、いかに残酷なことだと
気付かないのでしょうか。
そもそも明確な目標を自分の中で掲げて
それに向かって毎日を生きている、
なんて、皆さんもやっていますか。
そうやって生活している人は
本当に意識が高い人だと思います。
なんとなく日常を過ごしている人も
私を筆頭に少なくないはずです。
「目標を立てる・そこにむかって頑張る」
というのは、そういった意味でも高齢者の
ケアマネジメントには向いていないと思うのです。
以上、ケアプラン点検を受けるたびに
思うことを述べさせていただきました^^
では、第2表はどうあるべきか。
次回をお楽しみに。