「食事・食生活」のニーズには、

まず、食事に関わる家事を細かく見ていきます。

「献立」・「買い物」・「調理」・「衛生管理」と

4つに分け、それぞれを「できる・できない」

と判別していきます。

できない過程にはサービスを計画する

必要があります。

 

このことは、

ニーズ⑪ 掃除・整理

ニーズ⑫ 洗濯

にも言えることです。

「掃除機は使えないけど、ほうきなら使える」

「畳むのはできるけど、干すことはできない」

というように、細分化して見ていく必要があります。

 

ニーズ⑩ 食事・食生活のアセスメントは

もうひとつ大事なアセスメントが残されています。

それは「食事の内容」です。

栄養不足の高齢者は要介護化する

リスクを抱えています。

「栄養改善」という加算があるくらいです。

最近では「フレイル」という言葉も

よく聞かれるようになってきましたね。

 

でも、食事のアセスメントって

専門的な知識が必要じゃないか、

って思いますよね。

一般人がカロリー計算するのは至難の業、

って言っても過言じゃありません。

そこで、こんな計算方法を紹介します。

 

主食のカロリー量×2=1日の摂取カロリー量

 

高齢者が1日に必要とするカロリーは

動ける人で1500Kcalは必要です。

(寝たきりの人…1300Kcal)

主食はこれの1/2あればよい

わけですから750Kcaとなります。

さらに食事を1日3回摂ると考えれば

1回あたり250Kcalの主食を

食べていればOKとなります。

 

ちなみにご飯1杯250Kcalですから

いつも普通の茶碗でご飯を食べていれば

栄養不足解消のニーズなし、となります。

 

心配なのはお粥です。

1杯150Kcalカロリーですから

3食450Kcal×2=900Kcalと、

これは栄養不足という判定になります。

ご飯が食べられないからお粥、

お粥を食べる人で肉をもりもり食べる

って人は、まずいませんから。

こういう人を見た場合は、

1日分の食事の写真でも撮って

栄養士さんに判定してもらうのが

よいでしょう。

 

ちなみに、パン食の場合、

6枚切り170Kcalと、

ややご飯より少なめです。

これにバターやマーガリンを塗れば

ご飯一杯分とほぼ同じになります。

 

 

 

ただ、最近では「カロリー数」より

「タンパク質の量」を重視する考えが

一般的になってきているようです。

人間の体はタンパク質でできていますので。

1日約60グラムほどのタンパク質は

必要だと言われています。

タンパク質の簡単な計算方法は

残念ながらよく分かりません。

こうなると、栄養士さんに

アセスメントしてもらう必要がありますね。

 

ケアマネジャーとして

どこまでアセスメントが必要か、

ということにもなってきますが、

見た目(体格・体型)、体重、

食事のボリュームぐらいは

必要な範疇ではないでしょうか。