体内水分量が少ないと、

できるだけ体から水分が

逃げないように働きます。

 

前回お話した「わきの下が乾く」

というのもそうですし、

汗自体をかかなくなるのもそうです。

また、こういうところにも

悪い影響が現れます。

 

大便には200~300mlほどの

水分が含まれていると言われますが、

できるだけ、その水分を少なくしよう

という働きが起こります。

そうすると大便が硬くなります。

また、便じたいが小さくなるので、

腸壁への刺激が弱くなり、

腸の運動が起こりにくくなるので、

便が降りていきません。

つまり、「便秘」です。

 

また、唾液についてもそうです。

唾液自体は再び体の中に吸収されますが、

分泌量自体が少なくなるため、

食事摂取に影響します。

 

たとえば、お菓子のクラッカー。

リッツとかを食べるときは、

口の中の唾液がクラッカーに

持っていかれますよね。

 

食べ物を飲み込むときには、

結構な量の唾液が必要ですが、

それが少ないと物が食べにくくなります。

 

また、唾液は口の中を

洗い流して、口腔内の雑菌を

洗いながす働きがありますが、

唾液の量が少ないと口の中の

雑菌が増えすぎて、

口腔内トラブルや誤嚥性肺炎を

引き起こす元になります。

 

ふだんの体調のニーズの話からは

やや横道に外れてしまった感もありますが、

便秘や食事量の低下は「体調がよい」からは

かけ離れた状態です。

「元気がない・活気がない」様子だったら、

水分量や食事量のアセスメントや

排便があるか・ないか、を

確認しておく必要があるでしょう。