「ニーズ」とは、「生活上の解決すべき課題」
と言われるわけですが、ケアマネジメントの世界で
このニーズに関して、以前にこんな議論がありました。
「ニーズは特定の数があるだけである」というのと
「ニーズはその人によって違い、無数にある」というのです。
皆さんはどういうふうに思っていますか?
一人として同じ身体の人はいないし
一人ひとり、生きてきた歴史も違うから
ニーズは無数にある、それがまさしく個別性だ
という意見にもうなづきそうになりそうですが、
私のブログを読んでいただいている人には
わかると思いますが、私は
「ニーズは特定の数があるだけである」
という立場です。
だいたい一人ひとり違い、無数にある
ということになれば、
一定の法則はない、ということになり、
ケアマネジメントの普遍性には
たどり着くことはできないでしょう。
だからj科学的なものにはならない、
ということです。
でも、それをというだけでは、理解が
得られにくいだろうと思いますので
もう少し説明します。
人の身体は多少の個人差はありますが、
だいたい同じもので構成されています。
体幹があり、四肢がついていて、
上に頭が乗っています。
頭の中には脳があり
脳の指令で身体を動かしたり
考えたりしています。
目や口や鼻や耳は、だいたい
所定の場所に収まっています。
骨や内蔵の数や場所も同じです。
それらは約60兆個の細胞で構成されています。
姿形や働きの強さ(弱さ)には
多少の個人差はあるものの、
まさしくそれが個人差であります。
人の生活も文化的な違いはあるもの、
住まいがあり、衣類をまとって
雑食であることが人間の食であります。
これを衣食住といいます。
どなたにも必要なもので
どれかひとつでも欠けていると
それは問題視されますよね?
それらを満たすために経済活動を行い、
いっぽうでは家族という共同体を構成し、
さらに、それを安定化させるために、
地域に広げる働きが生まれます。
家族もひとり暮らしとか、
2人以上の家族ではない場合もありますし
地域との絆が薄い場所もあり、
経済活動を行っていない人もありますが
やっぱりそれも個人差の範囲内であり、
人が生活する構成要素に
大きな違いはないわけです。
例えば、生活するのにお金は絶対必要で
働いていない人にだって年金や生活保護などの
制度を作って守られてますよね。
ひとり暮らしだって、食べるために調理したり、
清潔な衣類を身につけるために洗濯もします。
同居家族がいる家も、ひとり暮らしでも
やること、必要なことは一緒です。
このように、人間の身体や生活は
あなたのとなりにいる人と
そうかけ離れているわけではありません。
したがって、人間の生活上の課題って
星の数ほどある、無数だ、無限だ
ということはない、と私は考えるのです。