アセスメントは情報収集ですが

収集するだけでは不十分です。

 

たとえば、課題分析標準項目の

②ADLのなかの「歩行」が「不安定」

ということであれば、いずれ転倒して

寝たきりになる危険性があります。

いや、そんな未来予測をする以前に

すでに現在の生活で不自由を感じている

ということもあるでしょう。

 

そうなると、

「手すりをつける」とか、

「歩行器を借りる」とか、

「リハビリをする」とか、

いろいろなサービスを思いつきますが

これらのサービスが、アセスメンが

不十分なために適切なサービスに

なっていない可能性があります。

 

先ほどの例では、

何が足りないかというと「分析」です。

 

「歩行が不安定」という「情報収集」したら、

次に「どうして歩行が不安定になっているのか」

という「分析」がおこなわれなければ

いけないのです。

 

「歩行が不安定」の理由が

パーキンソン病という病気があるからか、

貧血や脱水症でふらつくのか、

膝折れが怖いのか、

持久力がないからか、

足の裏が浮腫っているからか。

 

ひと口に「歩行が不安定」といっても、

そうなっている理由が違うと

おのずと必要なサービスも

変わってきます。

 

病気に起因するものであれば

その病気の治療をサービスに組むべきですし、

下肢の機能の問題であれば

リハビリや福祉用具を考えるでしょうし、

体調の問題であれば

食生活や運動などの日常生活を

見直すプランを考えるべきです。

 

「歩行が不安定」

だから

「手すり、福祉用具、リハビリ」と

自分が掌握している範囲だけで

短絡的にサービスを組んではいけません。

 

そこには必ず「分析」する過程を

経なければいけません。