昨年、県内のグループホームに

アンケート調査を実施しました。

アンケートの中に「開設年」と

「要介護度」という項目を作りました。


それで何が分かったかというと、

「開設年が古いほど、要介護度が

重くなっている」ということです。


「要介護度が重くなる」ということは、

認知症が悪化しているか、

身体的に重度化しているか、

そのどちらかなんですが、

おそらく身体的に重度化している

というほうが多いのだと思います。


少人数でなじみやすいグループホームの

環境で、認知症症状がおだやかになる。

そういった成果はみられたものの、

歳を取るにつれて今度は身体介護が

ふえていくのは、どのグループホームにも

言えることのようです。


掃除、洗濯、料理をしていたけど、

だんだんできなくなる。

それどころか、食べる、歩く、風呂に入る

着替える、といった日常生活動作が

歳を取るとままならなくなっていくのは

当然と言えば当然の流れです。


それだけならまだしも、

歳を取ると、たくさんの病気や

重症度の高い病気を持ち、

生活する人も増えるでしょう。

しかし、グループホームには

看護師などの医療職の配置が

基本的にはありません。



さらに人生の最期、「看取り」のケアを

グループホームで求められたら

職員のストレスは非常に高いものでしょう。


在宅であれば受けられる訪問看護

などもグループホームでは「×」です。

(医療保険での訪問看護は可能)


医療との連携体制があるグループホームには

介護報酬での加算が受けられますが、

その加算をとる体制が作れない

グループホームも少なくありません。



私、グループホームでの勤務実績が

まったくないので、あれなんですが

こんな感じではないでしょうか。




ということで、制度が始まった当初の

グループホームのありようが

年数が経つに連れ、変化している。


どうしてこうなってしまったのか。

この実態をどうするのか。

あまり考えられていないような気がして

しかたがありません。




次回へ続く。