Aさんというのは、

特養に勤務する事務課長で

私たち地域福祉担当と

同じフロアで仕事をしていました。

年齢は40歳前後だったでしょうか。


Aさんは地元の進学校の出で

頭の切れる人で博学でもありました。

また、将来もよく見えている人でした。


今でもよく覚えているのが

「今に北朝鮮が攻めてくるぞ」

とか、

「お前らが歳取った頃には

死ぬまで働かないとな」

という言葉です。


北朝鮮は今でこそこんな状態ですが、

当時は拉致などの事実も一般的ではなく、

(何言ってんだろう、このおじさん)と

上司批判ではない(笑)ですが、

そんな感じに思っていました。

「死ぬまで働く」というのは、

まだ将来の話ですが、

少子化の未来には当たらずとも

遠からず、の話ですよね。


たぶんネタ元はどっかの雑誌だったんだろうと

思うんだけど、少し先が見通せる力って

なんだか憧れるところがありました。


そのAさんが私を不憫に思ったのか、

直属の部下でもない私に

なにかと仕事をくれました。

雑用ですけどね、でも、助かりました。

あれがなかったら、たぶん辞めてたかも

しれません。


そうして地域福祉担当になって1年、

私はAさんの元へ異動になりました。

介護現場から事務員へ。

Aさんが私を見込んでくれたんでしょうか。




…あ~、やっぱり書ききれない(笑)