人と人とをつなぐ”役割”って、

とても大事なことなんですが、

この世の中すべての人に

”役割”を与えることは

はたして可能なんでしょうか。




前回の記事のように

私にはいくつもの役割があり、

ほどほどに、その役割を

こなしているがゆえに

職場や家から認知されて

いるわけですが、

同じことを隣近所の

おじさんがやろうとしても

私の家族からは気持ち悪がられるし、

私の職場からは驚かれるでしょう。


反対にそのおじさんの役割を

私が引き受けることはできません。


ちょっと分かりにくい例えだったので(汗)

もう少し簡単な例にしますと、


包丁も握ったこともない男性に

夕食の調理をお願いする。


事務方一筋で30年やって来た人に

明日から介護の仕事をしてもらう。


人前で上がりまくる人に

講演会の講師をしてもらう。


芥川賞作家、又吉さんに

熱湯風呂に入ってもらう。

昔なら…という感じはするけど

今じゃ無理ですね(笑)




こんなふうに役割ってその人に

「合う」「合わない」があるし、

役割があることによって

心が満たされる、

存在が認められる、

活き活きする、

といったことになることが

大事ですね。


ま、先ほど言った例も

やっていくうちに

そうなっていく可能性は

否定できないですけどね。




さて、はじめの問、

「世の中のすべての人に

”役割”って与えることは

はたして可能でしょうか?」

ですが、それはこういうことです。


寝たきりの人が

果たせる役割とは?


ガン末期の人が

果たせる役割とは?


徘徊を繰り返す人が

果たせる役割とは?


こういう人たちは

まわりの人たちにとって

どんな役割を担うことが

できるのでしょうか。


これが非常に難しい問題。