さて、平成24年3月から平成25年1月まで
全7回にわたって行われた
「介護支援専門員(ケアマネジャー)の
資質向上に関するあり方検討会」で、
「検討すべき主な課題」として
10項目が挙げられています。
前回の記事で、
「よかったら、読んでみてくださいね」と
言っていましたので
ご覧になった方もいらっしゃると思いますが、
ここで改めて掲示しておきます。
その10項目とは、
①介護保険の理念である「自立支援」の考え方が、
十分共有されていない。
②利用者や課題に応じたアセスメント(課題把握)が
必ずしも十分でない。
③サービス担当者会議における他職種協働が
十分に機能していない。
④ケアマネジメントにおけるモニタリング、評価が
必ずしも十分でない。
⑤重度者に対する医療サービスの組み込みをはじめとした
医療との連携が必ずしも十分でない。
⑥インフォーマルサービス(介護保険給付以外のサービス)の
コーディネート、地域のネットワーク化が必ずしも十分でない。
⑦小規模事業者の支援、中立・公平性の確保について、
取組が必ずしも十分でない。
⑧地域における実践的な場での学び、有効なスーパーバイズ機能等、
介護支援専門員の能力向上の支援が必ずしも十分でない。
⑨介護支援専門員の資質に差がある現状を踏まえると、
介護支援専門員の養成、研修について、実務研修受講試験の資格要件、
法定研修の在り方、研修水準の平準化などに課題がある。
⑩施設における介護支援専門員の役割が明確でない。
よくもまあ、これだけ多くのダメ出しを
してくれたもんだわ(苦笑)
しかし、ケアマネジャーをしてる皆さんのなかには、
(そうだなあ)と思われる方もいらっしゃるのでは?
もちろん、私もその一人です。
まるっきり的外れの話だとは思いません。
そういうふうに謙虚にいきましょう。
検討会の委員さんも、
実はこんなことを言っては、います。
「ケアマネジメントができていない理由の中に医療側の問題も1つある」
日本作業療法士協会会長・中村構成員
「制度設計を失敗しているので、ケアマネメントそのものが誤解されているまま来ている」
日本福祉大学教授・野中委員
「今までケアマネとか、ケアプランが不十分だと言っていたのはちょっと気の毒な面がありまして、」
日本社会事業大学専門職大学院准教授・藤井委員
「本当に質が悪いかというと、そうではないケアマネジャーさんがかなりいらっしゃる」
東京都青梅市地域包括支援センターすえひろセンター長・水村委員
第1回議事録の一部を紹介しましたが、
このように、現場のケアマネ自身が全部ダメ、
と言っているわけじゃなく、
いろいろな問題をはらんでいる、ということを
皆さん、認識しておられるようです。
だから、「ケアマネ、ダメだ」と言われて
憤慨したり、落ち込んだりせずに、
みんなで知恵を出し合って、
現状をなんとか良い方向に
舵を切っていきましょうよ。
次回、もうちょっと考察を深めます。

